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●お話

めいで7歳のメアリー(マッケンナ・グレイス)と片目の猫フレッドと共に、フロリダの小さな町で生活している独り身のフランク(クリス・エヴァンス)。平穏に過ごしていた彼らだったが、メアリーにある天才的な能力があることが判明する。フランクは彼女に普通の子供と同じように育ってほしいと願っていたが、彼の母エブリン(リンゼイ・ダンカン)は二人を引き離してメアリーに英才教育を受けさせようとする。
~シネマトゥデイより~

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●感想

レンタルしました。

 

まず、ギフテッドという言葉。

「先天的に、平均よりも、顕著に高度な知的能力を持っている人のこと。」を言うらしいです。

なるほど、確かにそういう映画だった。

 

そして、劇場公開当時、ポスターの色合いが好きで気になっていて、上映後の評判も良さそうだし、レンタルでは絶対見よう思ってました。ところが、あらすじ(上記お話)読むと、こういうお話ってなんとなく展開が読めるから、途中の争うシーンとかを思うと気が重くて、いつも、次借りよう・・・と先送りして、ようやく借りました。

 

で、前置きは終わりで見た感想だけど、

まず褒めたいのは、今回吹替え版で見ましたが、主人公二人(メアリーとフランク)の声がキャラと合い過ぎだし、演技もとても良かった。

フランクが声優の加瀬康之さんで、メアリーは子役の新井美羽ちゃんでした。

元々すごく良いお話だけど、二人の声に引き込まれて行った部分も大きい。

 

お話は、

メアリーの母親ダイアンが自殺した。娘のメアリーは普通の子供として育ててほしいという遺言とともに(ダイアンの)弟のフランクに預け、フランクは遺言通りひっそりと普通に育てていくのだけど、5歳になり、小学校に通わせたことで、ダイアンとフランクの母親(で、メアリーの祖母)イブリンに、メアリーの存在がバレる。

実は、ダイアンもフランクもギフテッドで(恐らくイブリンも)、イブリンは、自分の果たせなかった夢を果たさせるため、子供たちの持って生まれた才能を最大限に引き出すために、子供たちの人生の全てを、数学漬けにした。その結果、フランクは家を出て、ダイアンは自殺した。

そして今度は、メアリーにそういう人生を送らせようとしている。

話し合いでは解決しないため、フランクとイブリンは法廷で争うことになる。

・・・というお話。

 

中盤の裁判が行われている際も、フランク、ダイアン、イブリンの過去に何があったのかが少しずつ語られたり、それぞれが、勝つために何をしているのか、何に苦しんでいるのか?などなどが端々で挿入されるため、意外と見応えありました。

 

そして、

ダイアン(自殺した娘)の母親に対する想い、フランク(主人公)のメアリーに対する想い、イブリン(メアリーの祖母)の思い込みなどが、とても良い感じで交錯していく中盤の裁判のシーンがあっての、裁判の後の物語が、とてもジーンとしました。

 

ところで、

イブリンの、ギフテッドな子供に対する考え方を見ていて、身長の大きい人に対する偏見を思い出しました。これまでの人生で何度かそういう偏見を持つ人と会話をしたことがあるのだけど、俺が、身長の大きい人がスポーツ嫌いで文化部って変か?と聞くと、そういうタイプの人は必ず、バスケかバレーをやらないと人生を損をしているし、人生の無駄遣いをしている。絶対バレーかバスケをやらないとダメだよ!と断言されます。言いたいことはわかるけど、なぜ絶対?と、そこに疑問に感じます。そして、意外とそういう考えの人が多いことにも驚きました。

何かを成し遂げることが、必ずしも楽しいとか、充実しているとは限らないと思う。だって、そこに辿り着くまでには様々な物や者や事を犠牲にするし。目立たず地味で、そこそこ好きなことをそれなりに楽しむ・・・そんな人生こそ最高に幸せ。スポーツなんか大っ嫌い!どっちが良いとか悪いではなく、そういう長身の人がいても良いと思うけどね。

 

でも、何はどうあれ、結果メアリーが楽しくなって良かったと思います。

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