名古屋城の外堀に飛ぶヒメボタルを見に行った。
大都会のど真ん中で20年以上も絶滅することなく、毎年この季節になると飛び続けているという。
古い石垣と街の灯をさえぎる灌木、そして人間には見苦しく見える、手入れしてないボウボウの野草が、偶然ホタルの住みやすい環境と暗闇を作りだし、奇跡的に生き残っていたのだ。
ヒメボタルは、一晩中眠らない大都会が、それでもわずかに静けさを取り戻す真夜中すぎに、またたき始める。
「ホタルが飛び交うきれいな川にしよう」水質浄化、環境運動の旗手としてホタルは、町おこし、村おこしに引っ張りだこだ。
たしかにホタルは、自然と人間が共生する最適のバランス点を教えてくれるシグナル、バロメーターとして貴重な存在である。
自然と人間の関係がバランスよくつり合ったとき、ホタルが飛び始めるのだ。
「自然がいい」ってことぐらいは誰もが言うけれど、何が、そしてどんな状態を自然というのかが、わかってる人は少ない。