PETやCT検査の結果、転移はなかった。
ひとまずホッとした。
 

2回目の手術は、1回目で切除したかかとをもう少し大きく切除。

切除してなくなった皮膚と同じ大きさの皮膚を、同じ足の扁平足から植皮する。

つまり、足の裏は2カ所おおきな円形の切除を行うことになる。

そして、植皮用に切除した扁平足には、おしりの皮を植皮する。

 

体の3カ所を切除することになる。

入院は10日間の予定だ。

 

1回目の入院中のことだが、

メラノーマを、良性の母斑(ホクロ)と診断した女医の書いた診断書を病室で見せてもらった。

右足を手術したのだが、左足を手術となっている。

 

おいおい!こらこら!

である。

 

すぐに気づき、父が女医を追いかけて診断書に誤記があると伝え、訂正するようにお願いする。

 

おいおい!こらこら!

である。

 

母は、やはり誤診した女医に対しての不信感があった。家族も同じだ。

出来れば他の病院に変更したかったが、実際は、一度手術や処置をしてもらってからの変更はなかなか難しい。

この後、主治医を女医から、皮膚科の責任者である優しそうな小太りの医者に変更してもらった。

 

2回目の手術は、本人が納得いく環境で行ってもらいたい。

きっと、母は不安だろうなぁ。

一人で毎日泣いていたかもしれない。
 
母は私に言う。
「ごめんね。乳がんの治療で頑張っているときに、自分までがんになってしまって。」と。
泣ける。
私も思う。
「ごめんね。乳がんになって、いらぬ心配をかけてしまったばっかりに、母までがんにしてしまった」と。
 
とにかく深刻にならないように、サポートしなければ。
がんはね、とても孤独なんだ。