▼『あまの最期』
【ご報告】
2016/10/18 23:00
我が最愛の猫『あま』(♂:享年12歳)は、最期、我が太腿の上で、綺麗に、かっこよく息を引き取りました。
その死に様は、本当に綺麗でした。
『あま』は、なんともプライドが高く、『品』のある猫でした。
その最期も、男として惚れ惚れする天晴れな死に様でした。
11年前、埼玉県川越市で、1年間弱、『半野良生活』を送っていた幼い『あま』は、今より11歳若い某に懐き、アスファルトに座る某の太腿の上でよく寝ていました。
『あま』は、この太腿の上が大好きでした。
https://youtu.be/3PSwXD7zwm0
某と『あま』の時間は、この太腿の上から始まり、この太腿の上で終えることができました。
これ以上の『幸せな終わり方』はないーと思います。
今は、不思議なくらい安堵というか、清々しい気持ちでいっぱいです。
そりゃ、悲しいし、淋しいし、悔しいけれど…
「この11年間、某は、某なりに、やれることはやった。」
と思えます。
なんだか、
「やり遂げた……『あま』の猫人生を、最期まで見届けた。」
という感じです。
飼い主としても、感慨無量です。
『あま』は幸せ者だったー
そう思います。
そう、思うようにします。
半野良だった『あま』は、某に拉致られて、家に閉じ込められて、ただただ『生きてきた』だけです。
その「ただ生きてくれること」により、某がもらった『幸せ』は計り知れません。
最期の最期も、『あま』は、『生きること』を、某に教えてくれました。
悲しみに浸っている暇はありません。
某は、『あま』と過ごしてきた11年間を胸に抱いて、
『あま』からもらったたくさんの『幸せ』を糧に、
これからの人生を、そして、音楽活動をより良きものにしたいと思います。
『あま』は、最高の息子でした。
『あま』への感謝の気持ちを忘れることなく、これから、胸を張って生きていきます。
『あま』にひっかかれた皆様、ごめんなさいね。笑
『あま』を可愛がってくださいました皆様、本当にありがとうございました。
2016/10/19 01:42
▼闘う作曲家:庄子智一▼
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※ここから先は、本当に読みたい方だけ読んでください。
『あまの最期』の様子、『あま』からもらったもの、『あま』から教わったこと…
を綴ったものです。
すいません…めちゃくちゃ長いです。
「書くこと」で、気持ちを整理しました。
2016/10/18火 02:10
『あま』がいよいよ歩けなくなってきた。
もう、見ていられない…
でも、既に『覚悟』はできた。
もう、意識も遠くなってるんじゃないかな…
最期まで、そっと見守ってあげよう。
できれば、少しでも苦しむことなく、眠るように、スゥーって、短時間で死んでくれたらいいのに…
11年前の俺は、『力』もないのに、俺の『エゴ』で、『あま』の自由を奪った…
でも、愛情は存分に注いできたし、比較的広いスペースも提供したし、コストはかかったけど、若くして膀胱を悪くした『あま』に合わせてウェットフードを与えてきた…
貧乏ながら、「やれること」はやってきたつもりだ…
だから、『最期』も、俺の『エゴ』で決める。
だって、あのゴミ屋敷に放っておいたら、きっと5年も持たなかったんじゃないかな…
あそこは、野良猫多かったし…
そもそも、『あま』を引き取ったキッカケは、怪我だったんだから…
12歳…
『家猫』としては、ちょっと若いのが悔しいけど、正直、今の俺の力では、どうにもできない。
そりゃ、辛いよ
きついよ
悔しいよ…
「もっとやれたことがあった…」
なんていう『後悔』なんて、いくらでも並べられる。
でも、しょうがないよね…
己を責めても、どうにもならないよね…
「俺は、よくやった」
そう思うことにした。
そして、なによりも、
「俺は、『あま』を心の底から愛してきた。大切に大切にしてきた。」
これだけは言える。
これだけは、胸を張って言える。
もう、変に『後悔』することはやめよう。
胸を張って、『あま』を見送ろう。
04:00頃
『あま』が首を起こして、歩き出そうとした。
でも、もう後ろ足に力が入らず、前足もうまく床のグリップを掴めず、シャカシャカと歩こうとするも、一向に進まなかった。
「おいおい、あま…進んでないぞ…笑」
と、笑いながら突っ込んだ。
俺は、いつも『あま』と笑ってきた。
時に、怒ったり、落ち込んだり、泣いたりもしてきたけど、『あま』とのコミュニケーションのほとんどは、笑っていたはずだ…
「苦しいのか??どこに行くんだよ??
全然、進んでねぇぞ。
それじゃ『ひとみ婆さん』みてぇじゃねぇかよ…笑」
笑って、ツッコミを入れられるようになってきた。
大丈夫だ…
もう、俺は大丈夫だ。
笑いながら、『あま』を見送ってみせる。
俺がしっかりしなきゃ…
最期の瞬間を見届けるために、べったりと張り付いていたいけど、ちゃんと『己のこと』も、しっかりとやらなきゃダメだ。
「あまー、風呂に入ってくるから、もうちっと踏ん張れよー」
と声をかけて、しばらく入れていなかった風呂に入り、身を清めた。
風呂から上がると、『あま』は随分と位置を変えて横たわっていた。
幸いなことに、まだ息はあった。
「おい、こら…こんなに動いたのか??
おまえ、すげぇな…笑」
何度、柔らかい座布団に寝かせても、よろよろと這いつくばって冷たい床に移動してしまう。
もはや、『本能』なのだろう…
よく、「猫は、死に際を人に見せない」なんていう逸話を聞くけど、ニュアンスが少し違う気がする。
死に際の猫が、
「誰かに見られている」なんていう『客観的な視点』を持っているとは思えない。
身体中に毒素が廻り、脳にも支障をきたしている状態なわけで、その『苦痛』やら『不調』から逃げるために、もはや『本能』で、
「ここではないどこか」
に、行こうとしているだけーなんじゃないかな。
おそらく、今の『あま』は、目も見えてないし、俺のことを認識していないだろう…
それでも、俺は、語りかけ続けた…
08:00頃
もう外は、すっかり明るくなっていたが、まったく飯を食べていないことに気づいた。
「あまー、俺、明日ってゆーか、今日、いろいろやらなきゃいけないから、飯食って寝るぞー」
と、声をかけ、まったく食欲もなかったが、むりやり飯を口にねじ込んだ。
「人も動物も、自ら食べなくなったら終わりだ。」
俺は食う。
たとえ、辛くても、哀しくても食う。
食って生きる。
「あまー、食ったから寝るぞ。
死ぬときは、ちゃんと起こせよー」
真横に寝かせた『あま』に声をかけて、布団に潜った。
しばらく撫でているうちに、俺は眠ってしまったらしい…
12:00頃
目を覚ますと、『あま』は、ほんの少し位置を変えて横たわっていた。
目は半開きで、呼吸は穏やかだった。
14:30
よし、動かなきゃー
銀行行ってお金を降ろして、買い物しなきゃ…
「あまー、ちょっと出掛けてくるー
すぐ戻るから、もうちっと踏ん張ってな。」
後ろ髪を引かれながら、玄関を開けた…
15:15
身体の向きが変わっていたが、ほぼ同じ場所、同じ表情で、『あま』は横たわっていた。
16:00
仕事をするために、『あま』を一階に移動して、PCをつけた。
でも、まだ『音』には反応するようで、作曲をして、いろんな音を出すのは、さすがに気が引けた…
静かにできることをやろう…
17:00頃
時折、前足をピクンと痙攣させるようになってきた。
ふと、手に血がついてることに気付いた。
あれ…?いつ怪我したんだろう…??
ウェットティッシュで拭く。
口元にも、血がついていた。
あ…これ…吐血したんだ…
それが、胃からなのか、食道からなのか、口内なのかはわからない…
でも、それほどまでに、『あま』の内臓は蝕まれていたのか…
そんなんじゃ、飯なんて食えるわけないよな…
水だって、スポイトで無理矢理ねじ込まれても、内臓が受け付けられないよな…
そんなの、『苦痛』を引き延ばすだけだ…
もっと、早く気付いて、どうにかしてあげられたらよかった…
「ごめんな…あま…」
いかんいかん…
「もう『後悔』はしない」と決めたんだった。
「あま…、俺はもう謝んねぇぞ…笑」
17:50
突如、『あま』が起き出して、激しく身を震わせた。
始めて見る激しい痙攣…
急いで、駆け寄り、抱きしめた。
「あまー、よしよし、大丈夫か??
あ、大丈夫なわけないよな…
よしよし…」
昨夜、ネットで見かけた『腎不全末期の痙攣』ってやつか…
その知識がとても助かった。
「痙攣は、自分の意思に反して、筋肉が勝手に動いて収縮してしまう状態のことを言います。
猫の腎不全の末期に起きる痙攣は、脳の異常から生じる神経症状です。
つまり、痙攣が起きている時点で、脳は正常ではなくなっている…ということです。
もう、意識はほとんどないと思っていいでしょう。
つまり、『苦痛』は感じていません。」
こんな激しい痙攣を、この知識なしに見ていたら…
さすがに、きつかった…と思う。
見た目には、激しいから、苦しそうで、なんとも見てられないが、
「そっか、『あま』の脳は、そこまでやられてるんだな…
てことは、あんまり、苦しくはないんだな…」
と、理屈として思えて、落ち着いて、激しく震える愛しき息子を抱きしめることができた。
『あま』は、目を見開き、口を大きく開け、何かを吐き出したがっているように見えるも、何も出ず、無言で、全身を激しく揺らした。
「あまー、よしよし…
んー…
こういうとき、なんて声をかけたらいいかわかんねぇなぁ…
んーと…
あまー…愛してるぞー…笑」
しばらく、痙攣は続いたが、おさまり、また、穏やかに横たわった。
いよいよだな…
でも、これ、あと何時間、続くのかな…
仕事なんてやってらんねーや…
と、PCの電源を落とし、コーヒーを入れ、『あま』の真横に座った。
よし…今夜は長期戦だ…
ミニトマトでも買ってくればよかった…笑
涙は流さない。
俺は『あま』を笑って見送ってみせる。
18:02
特に息苦しそうには見えず、呼吸はゆっくりで、口は開いてない。
鼻で息してる。
目はずっと半開きのまま、ぼんやりとしている。
ここ数日、ずっと開きっぱなしなんじゃないかな。
指で瞼をつついても、まばたきすらしない。
『まばたき』って、健康だからこそできる反応なんだな…
でも、「あまー」と優しく声をかけると、わずかにしっぽを揺らした。
『音』は聞こえるらしい。
その後、頭を持ち上げて、こっちを見たけど、目に輝きはなく、焦点も合ってない。
手を振っても、追いかけることもなく、瞳は動かなかった。
もう、見えてないんだな…
意識も朦朧としていることだろう…
それが、返って気が楽だった。
苦しんでいるようには見えない。
もう、耳だけが辛うじて聞こえている状態ー
こんな状態でも、『あま』って綺麗だなぁ…
かっこいいなぁ…
俺の愛しい『あま』
ハンサムだな♪
18:45
むくっと起き上がり、立ち上がるもバタっと倒れた。
大きい音は聞こえるようで、手を叩いたり、大きな声で
「おーい!!あまー!!愛してるぞー!!」
と呼ぶと、ピクっと手足を痙攣させて反応する。
それも、単なる『反射反応』のように見えて、可哀想な気もするな…
でも、俺の声を、この脳に響かせるのも、今しかないもんね。
きっと、『記憶』を司る脳の表層の部分は、もう麻痺っちゃったんだろうな…
あとは、脳の奥底の生物としての『本能』を司る部分だけが、辛うじて生き残ってる状態だろう…
そこが止まれば、『あま』の呼吸も止まる…
19:07
時折、首を上げる。
まだ、起きようとする。
いっそのこと、『介錯』してやろうかな…と、思えてきた。
無限の愛を込めて、首を絞めてやろうか…
と、細くなった首に手をかけたが、できなかった…
あま…
俺にはできねぇや…
ごめんな…
19:10
なにやら、動きが激しくなってきた。
首を上げ、這うように手を動かす頻度が増えてきた。
脳の奥を、毒素が蝕んでいるんだろう。
大きな音には反応する。
でも、それも、反射でしかない。
なにやら飲み込むように、喉を動かす。
19:12
またもや、立ち上がった。
そして、倒れた。
だけど、呼吸はまだ穏やか。
19:41
ビクンビクンビクンと、大きくも単発の痙攣を3回して、ほんの少しだけ、尿失禁した。
「これが、最後のおしっこなわけか…」
『あま』は、なぜか砂におしっこをしてくれなかった。
最初の数年は、してくれてたんだけど、猫が増えていくうちに、砂でしなくなった。
きっと、『他の猫の匂い』がするところでしたくなかったのだろう…
どんだけ、猫が嫌いなんだよ…苦笑
結果、最期の最期までペットシートだったね。笑
19:56
臆病な3匹目『もこ』が、たぶん様子がおかしいことに気づいて、少し離れたところから、じっとこちらを観察してる。
「もこー、おいで。
『あま』にお別れを言おう…おいで…」
と優しく呼びかけると、しばらく間を置いて、恐る恐る近寄ってきた。
『あま』のしっぽの先っちょの匂いを少し嗅いで、また、離れてしまった…
はい、よくできました♪
お別れ言えたね。笑
20:26
『あま』がいきなり立ち上がった…!!
「どこにそんな力が残されていたのか…?!」
というくらいの力を見せ、少し前進して、バターン!!と倒れた…
ゴーンって、床に頭を打った。
頭を打つのはやだなぁ…
俺は、シャツの下に着ていた肌着を脱いで、『あま』の枕にした。
『あま』は、俺の匂いのする服が大好きだった…
いつも、俺が脱ぎ捨てたシャツで『巣作り』して、その上に座ってたっけ。
おかげで、俺のシャツは毛だらけじゃ…笑
21:14
『あま』は、上体を起こした。
おまえ、かっこいいな。
ここにきて、まだ、立ち上がろうとするのか…
おまえ、かっこいいよ♪
それでこそ、我が息子よー
『あま』は、とにかくプライドが高かった。
俺以外の人間は、「餌をくれる時」以外は受け入れなかった。
安易に撫でようものなら、爪でひっ掻く問題児だった。
来客の皆さんには、申し訳なかったけど、その媚びない姿勢、『プライドの高さ』が大好きだった。
猫が大嫌いで、他の猫が近寄ろうものなら、
「ニ゛ャアーー!!」と蹴散らしていた。
それでいて、俺には思いっきり甘えた。
『あま』とは、『甘えん坊』の『あま』からつけた。
俺の足の上が大好きで、一度乗ったら、ゴロゴロと喉を鳴らして動かなかった。
『あま』との『スタート』も、この足の上だった…
「あま…最期は、この足の上で死のうな…」
21:27
2度目の激しい痙攣
すかさず、抱き上げて、胡座をかいた某の足の上に抱き寄せた。
激しくて、長めの痙攣…
「あまー…よしよし…
愛してるよ。
よしよし…
おぉおぉ、激しいな。
よしよし…」
もう、何も怖くないー
この『激しい痙攣』も怖くなくなった。
なんだか、可哀想だけど、わけもわかってないのだろうが、『あま』は、今も尚、「生きよう」としている。
残り僅かな【命の炎】を燃やし切ろうとしている。
我が足の上で、ゆっくりと呼吸をする『あま』からは、しっかりと『体温』を感じる。
『あま』はまだ温かい…
『あま』の【命の炎】は、まだ、燃えているんだ…
「よっしゃー!!
おまえの『最期の勇姿』見届けるからな!!
あま…
おまえ、かっこいいよ♪」
『あま』は、
「ふぅぅ…」
とほんの少しだけ声を出した。
久々に聞く『あま』の声ー
21:36
目の前に手をかざして陰を作り、離して明るくすると、『あま』の瞳孔はゆっくりだが反応した。
猫って強いな…って思う。
もはや、何もできない、死んでいくだけの身だけど、なかなかのしぶとさを感じる。
『あま』の強さ
『あま』の『生命力』をしかと受け止めたぞ。
「あま…おまえ、強いな…
さすが、我が息子だ…!!
なぁんちってな…笑」
俺の足の上に横たわっている『あま』は、ピクンと反応して、首を少しだけ動かした。
22:06
俺の太腿の上で、ときおりビクンと動くけど、だいぶ落ち着いてきたような気がするな。
ゆるやかに上下する『あま』のお腹が愛おしい。
俺も足が痺れちゃうから、胡座をかいたり、伸ばしたり、ときおり体勢を変える。
そのたびに、『あま』を抱き上げるのだが、なんとも軽いし、暴れることもないし…
「あまよ…あんだか大人しくなっちゃったなぁ…笑」
随分と軽くなっちったけど、『あま』は、まだ温かい…
ここ数日、何も食ってないわけだから、肉を使って燃やしているわけだよな…
そりゃ、痩せちゃうわけだよな…
22:39
『あま』の体温を太腿で感じながら、静かな部屋でゆっくりと時が過ぎていく…
冷蔵庫とエアコンのノイズ音が微かに聞こえる。
「静かだなぁ…」
トコン…トコン…と、重量感を感じる足音が階段から聞こえてきた。
この足音は3匹目の『もこ』だな。
腹が減ったのかな…
上で、2匹目の『かっぱ』が鳴いている…
「平和だなぁ…」
平和っつっても、今、まさに、最愛の家族を亡くそうとしているわけだけど…笑
なんだか、酷く気持ちが穏やかだ。
『あま』は本当にいい子だった。
プライドが高く、『品』のある雄猫だった。
『あま』との時間は、本当に穏やかで、幸せな時間だった。
「あま…ありがとうな。
ちっと、先に逝って待っててね。
まぁ、ちょっと待たせちゃうかもしれないけど…」
『あま』は、最初の1年弱を『半野良状態』で暮らしていた。
他の猫たちと違って、『外での暮らし』が少し長い。
その分、『家の外』の記憶が強いんだろう…
だから、他の猫たちと比べて、強く外に出たがっていた。
それを、俺は閉じ込めた。
俺は、『あま』の『自由』を奪ったー
「あま…
おまえの自由を奪ってごめんな…
俺は、おまえがどうしても欲しかったんだ…
ほら、おまえ、すぐ喧嘩して怪我すんじゃん。笑
だから、外に出せなかったんだよ。
病気 感染るし…
だって、おまえの怪我を手当てしたの俺なんだぜ??
覚えてっか??笑」
『あま』は、ビクンと動いた。
『あま』の顎を撫でながら、語り続けた…
「おまえ、外に行きたがってたもんなぁ…
ちょっと先に逝って、外で遊んでこいよ。
外でいっぱい遊んできな。
おまえは、もう自由だよ…
自由にしていいんだよ。
また、俺が見つけてやっから。笑
また、一緒になろう。
また、一緒にあそぼう…」
耐えていた涙が、一気に溢れ出してきた…
涙がボロボロと『あま』のお腹に落ちた。
くそぅ…!!
情けない…!!
「あま…ありがとうな
幸せいっぱいくれてありがとうな
楽しかったなぁ
ほんとにありがとう
愛してるよ…」
だぁーっと泣いたら、スッキリした♪
ふぅ…もう大丈夫だ…
「おっと…ごめんごめん…笑」
と、我が涙でビチョビチョになった『あま』の身体を拭いた。
その直後…
22:45頃
『あま』のビクンビクンが激しくなってきた。
「うぅ…」
という小さな声と共に、しゃっくりのような感じの痙攣を繰り返し始めた。
そのしゃっくりから、
「くはぁ…!」
という咳になりきれない咳のような呼吸に変わった。
どうやら、お迎えが来たようだ…
「あまー!!
ありがとうね!!
あまー!!
おつかれさまね!!
よくがんばったね!!
もう、休んでいいよ!!
あまー!!」
何度も何度も、叫んだ。
「あまー!!愛してるよ!!
ありがとうね!!
また一緒になろうね!!
あまー!!」
「ぐはぁー!!」
という大きめの嘔吐のような咳をして、『あま』の呼吸は止まった…
かすかに、心臓は動いていたが、ピクピクと痙攣させて手足を伸ばした後、心臓の動きも止まった…
「あまー、ありがとうね
愛してるよ♪」
『あま』の瞳を見ると、徐々に色が濁っていったけど、それもやがて止まって、瞳がまんまるくなった。
23:00
『あま』は、俺の太腿の上で息を引き取った。
きれいだ…
本当に、きれいな死に方だ…
「あま…
おまえ…最期までかっこよかったよ♪」
俺は、笑いながら『あま』の鼻にキスをしたー
▼おわりにー
すぐに、ネットで『訪問ペット火葬』を調べて連絡をとると、3時間後に来てくれるというので、今、『あま』の遺体の傍で、これを書いている。
『あま』は今頃、
「ラッキー♪」と言わんばかりに、外を駆けずり回っていることだろう…笑
「あまー、存分に遊びな。
たまには、帰って来いよ。笑」
▼『繰り返しのご挨拶』
2016/10/18 23:00
我が最愛の猫『あま』(♂:享年12歳)は、最期、我が太腿の上で、綺麗に、かっこよく息を引き取りました。
その死に様は、本当に綺麗でした。
『あま』は、なんともプライドが高く、『品』のある猫でした。
その最期も、男として惚れ惚れする天晴れな死に様でした。
11年前、埼玉県川越市で、1年間弱、『半野良生活』を送っていた幼い『あま』は、今より11歳若い某に懐き、アスファルトに座る某の太腿の上でよく寝ていました。
『あま』は、この太腿の上が大好きでした。
https://youtu.be/3PSwXD7zwm0
某と『あま』の時間は、この太腿の上から始まり、この太腿の上で終えることができました。
これ以上の『幸せな終わり方』はないーと思います。
今は、不思議なくらい安堵というか、清々しい気持ちでいっぱいです。
そりゃ、悲しいし、淋しいし、悔しいけれど…
「この11年間、某は、某なりに、やれることはやった。」
と思えます。
なんだか、
「やり遂げた……『あま』の猫人生を、最期まで見届けた。」
という感じです。
飼い主としても、感慨無量です。
『あま』は幸せ者だったー
そう思います。
そう、思うようにします。
半野良だった『あま』は、某に拉致られて、家に閉じ込められて、ただただ『生きてきた』だけです。
その「ただ生きてくれること」により、某がもらった『幸せ』は計り知れません。
最期の最期も、『あま』は、『生きること』を、某に教えてくれました。
悲しみに浸っている暇はありません。
某は、『あま』と過ごしてきた11年間を胸に抱いて、
『あま』からもらったたくさんの『幸せ』を糧に、
これからの人生を、そして、音楽活動をより良きものにしたいと思います。
『あま』は、最高の息子でした。
『あま』への感謝の気持ちを忘れることなく、これから、胸を張って生きていきます。
『あま』にひっかかれた皆様、ごめんなさいね。笑
『あま』を可愛がってくださいました皆様、本当にありがとうございました。
2016/10/19 01:42
▼闘う作曲家:庄子智一▼