そこは素晴らしかった


幸福感に満ちていた
毎日が輝いていた
何でも出来る気がした


でも、それ故に
過去の素晴らしさにばかり目を奪われ
それ以上に素晴らしかったはずの「今」が風化してしまう


私は弱いから
もう戻れない思い出にも
思い出にしか出来なかった後悔にも
向き合うことが出来ない


私には思い出も後悔も必要無い



あんな場所には二度と行かない

















今日は極めて限定的な人しか分からない話。

数多のハンターを苦しめ続けた恐怖のセンサー。

そう「物欲センサー」です。



分からない人のために簡単に説明を。
モンスターハンターでは狩ったモンスターからアイテムを入手する事ができます。
例えばそのモンスターの皮だったり、骨だったり。

ハンターはそれらのアイテムを使って狩りに使う装備品を作るのです。


そして、それらのアイテムは一体のモンスターに何種類か存在し、入手出来る確率も様々。

例えば骨や皮みたいに沢山ある素材は入手しやすく、眼球や尻尾など数に限りのあるものは入手し難い。

といった感じ。



入手難度の高いものになれば、人間の数倍、数十倍もの戦闘能力を誇る危険な生き物を一体倒して、一つ手に入るか入らないかっといった確率になってきます。



そんなアイテムを手に入れるためには、先述の危険な生き物と何度も対峙しなければいけなくなります。



そこで登場するのが「物欲センサー」。

この手の入手難度の高いアイテムを手に入れようとすると、確率論では説明出来ないくらいにハズレをひかされるのです。

噂によると、「~が欲しいな…」というプレイヤーの欲望を読み取り、その対象が出る確率を0に近い確率まで下げる。


…らしいです。




そんな恐ろしい機能ですが、実はハンター歴の長い私はあまり苦しめられたことがありません。



それは私が無欲という証明ではなく、物欲センサーの正体にあります。


物欲センサーの正体とは「人間の記憶」です。

人間には防衛本能の一種として、「辛いことは忘れない」という機能が備わっています。

「失敗した」という記憶は精神にかなりのダメージを与え、その作業の辛さを際立たせます。



つまり物欲センサーとは、「欲しいと思ったアイテムが手に入らなかった」という失敗の記憶が鮮明に記録される事によって生まれるまやかしなのです。


実際、アイテムの入手確率を機械的に計算すると、そこまで理不尽でないことが証明できます。



私が物欲センサーに引っかからないのは、私がアイテム目的でモンスターを狩らないからです。
私の狩りの目的を達成すれば自然とアイテムは揃っていきます。




因みに私の狩りの目的とは、ゲームとはいえ他の生物を力でねじ伏せ屈伏させるという優越感に浸ることです。



good night and have a nice dream!