この記事を今は亡き革命家へ。



















白状します。

私は未熟者です。







私はコーヒーが好きです。


15年間学び続けた知識と、テイスティング100種を超える経験もあります。

それをもって私は自分を「それなり」だと自負していました。

そんな私が犯した目を覆いたくなるような失敗の話。





コーヒーの味を言葉で表すのは非常に難しいですが、先人の言葉にこんなものがあります。

「コーヒーとは、悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純粋で、愛のように甘い。」


この言葉を残したのはフランスの革命家シャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴール。

私の好きな言葉の一つですが、これを初めて聞いた時は不思議に思いました。


まだ味もわからぬ子どもにとってコーヒーは苦いだけの液体。
それを「甘い」とは。


幼いながら思慮しました。
「本当に美味しいコーヒーとは甘いのだ。私の知るコーヒーは紛い物だ。」と。



それをきっかけに私のコーヒーオタクは始まったのです。

あらゆる喫茶店に行き、あらゆる品種をテイスティングし、自分で器具を揃えて淹れたりしながら私は甘いコーヒーを探しました。

そうして私が辿り着いた答えが、飲んだ後舌の上に広がる甘味でした。


儚げで、目をこらさなければ見逃してしまうような、淡い甘味を恋愛に例えたと思ったわけです。




そんな話を元バリスタであり私の師匠でもある母にしたところ、衝撃の事実が。

タレーランはフランス人です。
当時、ヨーロッパ諸国で飲まれていたコーヒーはエスプレッソ。

ご存知の通りエスプレッソは深煎りの豆を使い蒸気で圧縮抽出した液体に大量の砂糖を入れて飲む飲み物。



そう、甘いのです。





それは儚げでもなければ、淡くもない、大変に主張の強い甘味です。

それを私は…








まだまだ未熟者だと痛感しました。




最後に、私に課題を残したタレーランへ、人生より先にコーヒーを学んだ私の言葉を贈ります。


悪魔とはコーヒーのように黒く、地獄とはコーヒーのように熱く、天使とはコーヒーのように純粋で、愛とはコーヒーのように複雑だ。



good night and have a nice dream!