友人のお父さんが貯金箱を素敵に彩ってくれました。
開発研究局長の日誌-091019_174403.jpg

ありがとうございました。
姫はお気に召したかな?







さて、今日は久々の妖怪奇談。
今日の妖怪は「襟立衣」です。

襟立衣は付喪神の一種です。
付喪神とは長く使われた道具が化けた妖怪です。
「からかさお化け」なんかがそうですね。


では、襟立衣は何が化けたのでしょう?
無論、"襟立衣"が化けたに決まってますね。

襟立衣とは、お坊さんの衣装です。
上半身につけるものを"衣"(ころ)といい、下半身につけるものを"裳"(も)といい、合わせて"衣裳"(ころも)といいます。
その昔、僧侶が着た短衣を"褊衫"(へんさん)、その裳を"裙子"(くんす)といいます。
そして、この衣と裳を連綴たものを"直綴"(じきとつ)と呼びました。

これに対して襟立衣は高僧の衣で、後頭部が隠れるほど襟を突き出して作られました。
一般的な平僧は黒衣、和尚や上人は色衣ですが、緋衣(深紅の衣)は門跡(開祖・祖師の教義を受け伝え、法統を持続している僧)か僧正(僧官の最上級位)しか着られません。



では、襟立衣は誰の着ていた襟立衣なのでしょう?
襟立衣の持ち主は"鞍馬山僧正坊"です。

以前、天狗の項で触れましたが、僧正坊は日本八大天狗の一角で大変強い力を持っています。
そんな人の衣ですから霊力が宿っても不思議じゃありませんね。


高位な天狗は、僧上慢のまま死んだ僧の化身なんだそうです。
僧上慢とは悟りを得ていないのに、悟りを得たと思い込んで、驕ることです。
天狗の鼻が高いのは、その驕り高ぶりを表しているんですよ。
調子にのって驕っている人のことを「天狗になる」というのもここから来ています。



襟立衣は衣が目や髭を生じさせ、高い襟が折れて前面にかぶり、鼻に付いています。

"驕り"とは、権力や財力を盾に、人を見下げること。
"襟元につく"とは、そんな権勢や富貴に媚びへつらうこと。
"媚び"とはこびりつく、まとわりつくの意。

襟立衣は、媚びが憑いて、それが「鼻に付く」のだから、怪しいことこの上ないですね。


それでは
Good night and have a nice dream.