STREETS OF FIRE


 映画『ストリート・オブ・ファイヤー』(昭和59('84)年公開)を見てかなりハマり、24年前のこの時期、クルマでサントラをかけまくっていました。

 画像はサントラ盤のジャケットですが、あまり馴染みが無いかもしれませんネ。ポスターやパンフになった、こちらのデザインの方が一般的ですよネ。

Streets Of Fire


 映画自体は、まぁ勧善懲悪のヒーロー物。ストーリーはよくありがちなモノですが、1つひとつのシーンが印象的です。エイミー・マディガンAmy Madiganとウィレム・デフォーWillem Dafoeがやたらにカッコよかった! 今や『ミクロ・キッズHoney, I Shrunk The Kids』の主役としてディズニーランドでもお目にかかるリック・モラニスRick Moranisを、初めて見たのもこの映画でした。


 音楽は当時の他のヒット映画(『フットルース』『トップ・ガン』『セント・エルモス・ファイヤー』『フラッシュ・ダンス』『ビジョン・クエスト』などなど)のサントラの状況と同じく「寄せ集め」的なものですが、こちらは無名に近いミュージシャンばかり(例外はライ・クーダーRy CooderとフィックスThe Fixxだけ?)です。しかし、ソングライターには実力者が集い、ジム・スタインマンJim Steinmanやスティーヴィー・ニックスStevie Nicksが名を連ねています。


●Nowhere Fast
 ピアノとベースによるイントロがカッコいい! 映画の冒頭のバンドのライヴ・シーンと同様に、サントラの1曲目に相応しいと思います。
 ベースは簡単な演奏ですが、AメロからBメロの四分音符のスタッカート、サビの八分音符で同じ音を続けているのは力強さと高揚感があります。

●Sorcerer
 妖しげな歌詞とアレンジ。いかにもスティーヴィー・ニックスの曲らしく仕上がっています。マリリン・マーティンMarilyn Martinのヴォーカルもスティーヴィーに似ています。ピアノの音がクリアで心地よい。

●Deeper And Deeper
 アルバム全体の雰囲気からは浮いた楽曲ですが、私は大好きです。映画ではエンド・クレジットで流れていたのもうなずけます。本編にはそぐわないですから‥‥^^;
 いかにもフィックスThe Fixxの楽曲らしく、エフェクトっぽいギターの演奏がニュー・ウェイヴです。ドラムスのパターンやシンセの音も面白いです。

●Countdown To Love
 映画に登場するドゥー・ワップ・グループのレパートリーという設定の歌で、なかなか楽しい歌詞です。派手なシンセが新作の歌らしい雰囲気をつくっています。

●One Bad Stud
 ブラスターズThe Blastersというバンドの楽曲がこのサントラには2曲収録されています。ブラスを中心にしたバンドで、目立ちませんがアルバム全体の雰囲気を決定付けています。

●Tonight Is What It Means To Be Young
 シンセ・ドラムの3拍目裏から入る「ズズズン」に疾走感が感じられます。ボニー・タイラーBonnie Tylerの「愛のかげりTotal Eclips Of The Heart」と同じジム・スタインマンJim Steinman作による、大変盛り上がる楽曲ですネ。非常に高音の女性ヴォーカルと男性ヴォーカルのオクターヴのユニゾンが心地よいです。

●Never Be You
 Lone Justiceでのデビュー前のマリア・マッキーMaria McKeeがヴォーカルです。おとなしいフツーの歌なのが残念‥‥。

●I Can Dream About You
 ベースラインが変わらずにコードだけが変化していくのが、とっても味があります。このサントラから最も成功したヒット曲となりましたが、ダン・ハートマンDan Hartmanは若くしてお亡くなりになったのですよネ‥‥。

●Hold That Snake
 サントラに唯一収録されているライ・クーダーRy Cooderの楽曲です。こういう映画のサントラって洋楽曲のオムニバスになってしまいますが、純粋な劇伴インスト曲が無視されてしまうのが残念です‥‥。

●Blue Shadows
 再びブラスターズの楽曲で〆。


 映画に登場した歌がバランスよく並べられ、1枚のアルバムとして山場もあって聴きやすいです。最近のヘビー・ローテーションです。(ブラスターズの2曲は飛ばしてしまっていますが‥‥(^^ゞ)