魔女、吉澤嘉代子、旅に出る。





会場はこちら。




手書きの高松が、いい味を出している。



魔女の衣装は主に2通り。



通称“白衣装”


と、




“黒衣装”


(どなたか黒衣装の生写真ください涙)




さらに、追加公演は衣装が違って、白と黒を両方取り入れたお召し物に、白のベレー帽。 

以下早口。

(ていうか何なんですかあのベレー帽。似合い過ぎててヤバかったでしょ。完全に反則。)



その日、どの衣装なのかが分かるのは、入場時。

だんだんわかってきたことだが、衣装でセトリが違うこともあって、ドキドキする瞬間。

ステージ袖から出てくる…

かと思いきや、旅する魔女御一行が出てきたのは、なんと会場の後ろから。しかも客席に隣接した通路を通って…

この登場スタイルはどの場所でもそうだった。、毎回、驚きの声が上がり、客席はうるうるした瞳で満ちあふれていた。



落ち着いて三人がスタンバイしたあとで、1曲目は、優しい徳太郎さんのギターから始まる『らりるれりん』。



続いて、流鏑馬(やぶさめ)で打たれた人は、はやくも2曲目にしてキュン死してしまう『月曜日戦争』。

今、この曲がショート動画でバズっていて、音楽仲間以外からでも、

「(筆者)さんがファンの人、最近動画めっちゃ流れてきますよ!」

と何度も教えてもらっている。

そういう確変モードがそのままファンの数増加に繋がるのがYouTubeやTik Tokのいいところ。

「他にもいい曲いっぱいあるぜ!」

と、月曜日戦争を聞いて「いいな」と思った人に伝えたいと思う、今日この頃である。

(…という感じで、自分の防備録も兼ねて、曲の順番に全国各地で印象的だった記憶のレポートを書いていこうと思います。素人の主観なので、そこは温かい目で見てくださるようお願いいたします。あと、オタクの文章なのは勘弁してくださいw)



3曲目は、「ぐっと、ぐっーーーーと!」の滞空時間がどんどん伸びていった鬼。最長は、追加公演ヒューリックホールの4秒であった(当社調べ)。 



『鬼』で印象的だったのは神戸のクラブ月世界。




筆者は、最後方のソファにいたのだが(ペンライトを高くぶん回すため)、開始直前に一つ前のソファにいた男女が、スタッフさんと話をしたあとで、席を移動したのだ。

なんでかなーと思っていたら、その空いたソファに曲途中で嘉代子が飛び込んできたではないか!?

大興奮の客席。そのまま歌い切る嘉代子。

こんな感じで、嘉代子が客席に乱入するスタイル。これも粋な演出だ。




「10周年ということで、大事な曲を、この3人でアレンジしてお届けします」 

というMCが、このタイミングにあった。

このツアーのすごいところは、梅井美咲さんも、細井徳太郎さんも、毎回演奏が違うところだ。曲の表情というか、雰囲気が全然違っていた。二人のファンにもなったけれど、そういう方も多いのではないだろうか。




続いては『綺麗』。 



この曲には思い出が多い。


長崎の美術館。高い天井に歌声が響き渡っていた。

グローリアチャペルの2日目も、白衣装に照明が映えていた。神秘的な『綺麗』だった。

ツアー最初は「キラッキラッキラッキラ…」以下の手振りを遠慮していた客席に、段々手のひらのきらめきが増えていったと感じたのは私だけだろうか。



しっとりと『グミ』を歌い上げたあと、ここで白衣装セトリと黒衣装セトリ(以下、白セトリと黒セトリ)の分岐が訪れる。


白セトリでは『魔法はまだ』。

徳太郎さんの楽器がいい味を出していた。ちなみに私物なのだそうだ。


黒セトリは『ギャルになりたい』。


懐かしのギャル嘉代子



ずっと思っていることだが、吉澤嘉代子のファンはとても上品だ。

深層心理として、ギャルになりたいと思っているかは置いておいて、


嘉代子「ギャルになりたい〜」
客席\ギャルになりたい〜!/


というのはハードルが高い。


客席「ギャルになりたい…(小声)」


くらいが精一杯だ。

だが、


嘉代子「なりたくなくてもー!」 

客席\ギャルになりたい!!/


の流れは、なんか楽しくなって声が出てしまっていた。不思議な煽り文句だ。



ここで、「吉澤嘉代子の曲にまつわる思い出」を紹介するコーナーが挟まる。

これが本当に凄くて、嘉代子ファンの文才が凄すぎるのである。

詳しくは書けないが、月世界で聞いた「よるの向日葵」にまつわる切ない恋のエピソードなど、涙ものだった。

このコーナーはもちろん、会場ごとに違うので、毎回楽しみだった。

文章力のある人が、推しに思いを込めて書く渾身のメッセージを味わうことが出来た。



そして、次は「『旅』がテーマの曲をカバーする」コーナー。

ここも、白セトリと黒セトリで分岐がある。

白セトリは、魔女にふさわしい『やさしさに包まれたなら』。


そして黒セトリのカバー曲。

豊平館2日目のこと。




「始めて歌うんですけれど…」

と、緊張した様子の吉澤嘉代子がタイトルコールをする。

嘉代子「『ばらの花』」


⸺うそでしょ。

自分の話になって恐縮だが、私は青春時代を京都て、そしてくるりの曲とともに過ごした。

そのなかでも『ばらの花』は一番好きな曲だ。

二人の関係性が変わってしまうことで、ジンジャーエールの味までもが変わってしまう、そんな曲。

大好きな曲を、大好きなアーティストのカバーで聴けるなんて、こんなに幸せなことはない。

初めて聞いた豊平館では、涙が止まらなかった。

どちらももちろん素敵だけれど、この曲がある分、自分は黒セトリが好きだった。




さらに、ヒューリックホールの追加公演では、ここで、「おとぎ話のように」を歌ってくれた。

誰よりも早く 大人になっちゃったの

の部分の、情感がこもった歌い方が好きだ。

そして、追加公演では旅の曲として『カントリー・ロード』も披露。

隣の方がボロ泣きしていて、「分かると…」と思いながら聞いていた。

ちなみに、反対隣の方は開演前にチョコをくれた。なんでや。




次は「力強いボーカルのサビコーナー」(私が勝手につけました)

白セトリは『サービスエリア』。

黒セトリは『オートバイ』。

そこから、『えらばれし子供たちの密話』→『地獄タクシー』と手拍子のある曲が続く。

良い悪いでなくて、覚えているのは、能楽堂でのライブでは手拍子が控えめだったことだ。



私の、趣味は能楽でよく能楽堂へはいくのだが、元々は「静かに演目を鑑賞する」空間だ。

他の曲も含めて、曲に聞き入ることの出来るいい舞台だったが、「同じ曲でも場所によって全然雰囲気が変わるんだな」と思った記憶がある。



さて、その『地獄タクシー』の運転手は徳太郎さん。

豊平館1日目は、「地獄に落ちてますよ…」のところで、吉澤嘉代子がなぜかツボ(?)に入ってしまい、中断するアクシデント(こういうのがあるからライブは面白い)。

それ以来、ちょっとキリッとした感のある徳太郎タクシーだったが、圧巻だったのはヒューリックホールでの間奏のギター。まさに超絶技巧を楽しませてもらった。ソロライブにもいってみたい。


思い出コーナーその2を挟んで(自分は名古屋でちょっとやらかしてしまったので急ぎ足で進めます。)


『残ってる』→『涙の国』


「涙の国」は梅井さんのピアノが本当に凄い。胸に響くし、本当に毎回違う。曲が生きているようだ。

今回のツアーは、豊平館や長崎美術館などグランドピアノの会場がいくつかあったが、そのときの梅井さん演奏の迫力はすさまじかった。


やや話は逸れるが、「どこが一番印象に残っているか」と聞かれたら、私は豊平館2日目と答える。

(仙台と東京教会2日目と横浜は欠席。欠席て授業か)

同じ会場で続けてのライブだったこともあってか、演者も見る側も場に溶け込んでおり、吉澤嘉代子の高揚感はこちらにも伝わってきていた。歌も素晴らしかった。

ただ、どの会場も一期一会のライブで、先に述べたように雰囲気が変わって、何度も楽しめたツアーだった。





「もうすぐライブも終わりなんですけど…」と話す嘉代子。


\えー!/

という流れが、広島と香川ではあったものの、他の会場ではしんみりと流れに身を任せることになる。 


本編ラスト2曲は『ルシファー』→『刺繍』。

もうこれはたまらない。完全に泣かせにきている。

どの会場でも『刺繍』のサビ以降、会場のあちらこちらからすすり泣きが聞こえていた。

心に刺さる、本編のラストだった。



アンコールは割とすぐにいつも出てきてくれていた。これは地味に助かる。(衣装替えがなかったり、会場の都合も有るだろうが)



アンコール1曲目は、新曲の『たそかれ』。

麻雀YouTuberの私としては、「アガリ」「イカサマ」といった用語が出てくるのが嬉しい。

と言っていたら、アニメのジャケットで吉澤嘉代子が麻雀している…だと…ざわ…ざわ…

それは置いておいて、歌詞を味わいながら聞きたい曲だ。

ちなみに、誰ソ彼ホテルは12000円を課金して無事(?)クリアしました。




いよいよ最後の曲。 


白セトリは『抱きしめたいの』。

広島のルーテル教会で、





マイクのコードをいっぱいに伸ばしながら、観客に近いところで熱唱していた姿が忘れられない。

黒セトリは『23歳』。

ステージに立つ自分へ書いた曲だ。そういう背景もあって、名古屋ボトムラインという「ライブハウス」で聞く「23歳は」格別だった。


そして、ツアー最終日の香川。

吉澤嘉代子のファンは、本当に優しい。

黒セトリだった香川、『23歳』のあとに、ダブルアンコールが起こった。

鳴り止まない拍手の音は、本当に温かかった。 

かくして、『23歳』→『抱きしめたいの』というダブルアンコールの流れが終わり、ふと横を見ると、「今日初めて来た」と楽しそうに手を上げていた方が滝の涙を流していた。


きっと、またライブに足を運ぶことだろう。



さて、アンコールにはまだ別パターンがある。

品川グローリア・チャペル2日目。




最後の曲の前に、梅井さんと徳太郎さんはステージから姿を消した。

弾き語りだ。

一本のギターで吉澤嘉代子が歌い上げたのは『東京絶景』。

『東京絶景』を東京で聞くと、なぜこんなにも心が震えるのだろうか。

追加公演の、2回目の「曲にまつわる思い出」のあとにも歌っていたが、東京には東京の色が、趣が、あって、東京もまた他の地方と同じ「日本の一地域」だということも感じた。


「楽曲にまつわる思い出」で最も人気だった曲がある。

様々な場所で、様々な生き様の人を勇気付けた曲。

それが、追加公演の最後、つまり旅する魔女ツアーの締めくくりに演奏された、

『ミューズ』だった。

『ミューズ』の弾き語りは、言葉を紡ぎ出すテンポが、吉澤嘉代子の情感に委ねられているようで、歌声がたっぷりと聞くもののの胸に突き刺さる。

幾人もの涙腺をゆさぶった『ミューズ』で、旅する魔女ツアーは幕を閉じた。


吉澤嘉代子も梅井美咲も細井徳太郎も、スタッフも、観客も、みんなが感動し、みんながやさしい気持ちになれる空間を全国につくった、旅する魔女ツアー。

どの会場でも、アンコールを聞いたあと、皆、ひとりひとり、自分の生活へ帰っていったことであろう。

この上ない、充実感に包まれながら。




旅する魔女ツアーセトリ
1.らりるれりん
2.月曜日戦争
3.鬼
〜MC〜
4.綺麗
5.グミ
6.白…魔法はまだ 黒…ギャルになりたい
〜思い出コーナー〜
7.白…やさしさに包まれたなら 黒…ばらのはな
追加公演…おとぎ話のように→カントリー・ロード
8.白…サービスエリア 黒…オートバイ
9.えらばれし子供たちの密話
10.地獄タクシー
〜思い出コーナー2〜
11.残ってる
12.涙の国
13.ルシファー
14.刺繍

アンコール
1.たそかれ
2.白…抱きしめたいの 黒…23歳 香川…白&黒
品川2日目…東京絶景 追加公演…ミューズ