空き家の隣家にヤマモモの実がなっていることに今年始めて気がついた。

主のいなくなった売り家に初めて実をつけたのかもしれない。

せっかく建てた家を「子供の通学に不便」と言って出て行かれた。

家を建ててからもなかなか子が出来なくて数年。

待望の女の子が生まれてから6年経ち小学校に通いだしたがほとんど毎日送り迎えする日々だったと言う。

「通学」が大変だと言って遠くの町に行かれた。

急な引越しの上に、あまりに遠くに越されたので女の子に学校で何かあったのかもしれないと思った。

家はなかなか売れない。このご時勢だもの。もっと別の選択はなかったのかしらと思い出したりしている。

一見パーティー好きで、よくバーベキューの匂いやギターの音が聞こえていた。

社交的に見えたが案外心の中は緊張でいっぱいだったのかもしれない。他人に心をオープンに出来ない人柄が見え隠れする夫婦だった。

日本のどこで暮らすにせよ、自分らしく、自然体で生きるのは難しい。

でも一番大事なのは自分が殻を脱いで生きること。誰にでも正直に接する事だと思っている。

私はその事を日々訓練する毎日だ。それが出来て初めて他人に関心を寄せる事が出来るようになると思っている。

サンダルウッドの玉手箱


サンダルウッドの玉手箱


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