喪失する存在
私は一体誰であって、誰であればいいのだろうか
あなたのそばで息を殺して潜んでいる罪人なのだろうか
手をかけてあなたの息を、此処で止めてしまおう
そんなこと出来はしないと私の中の私が叫ぶ
閉じたまぶたを優しく照らして、淡い青色が揺れる
月明かりの下さえ出られない私は誰・・・?
苦しみは癒えるまで重みを増す
私の身体では耐えられない深い傷癒せない
私は一体誰であって、誰であればいいのだろうか
あなたの背を包み込む愛し続ける愛人なのだろうか
この指あなたを捕まえてしまう、此処で溶け合ってしまおう
そんなこと出来はしないと私の中の私が叫ぶ
薄く開いた虚ろな瞳を照らして、淡い赤色が揺れる
陽の光の下さえ真っ暗闇の私は誰・・・?
喜びは手の届かない遥か海の向こうある
私の手はいくら伸ばしても風に消えるだけ
何もかもが叶いはしない
ただ夢におぼれて自分を慰めるだけ・・・