■「ゲーム離れ」はウソ?――本当は成長していた日本のゲーム産業 (日経)
スクエニ社長の和田氏が開発者向けカンファレンスCEDEC 2006で講演。
そこで面白いデータを引き合いにだしたようです。
「日本のゲームソフト市場は2001年から2005年にかけて一度も縮小をしていない」
ほほう。なかなかそそられる内容ですね。
今までこういった講演で出されるデータはCESAがまとめている
CESAゲーム白書という物をもとに行われる事が多かった。
しかしこれには、
オンラインゲームや携帯電話のゲーム、
そしてアミューズメント施設に設置されている筐体も含まれていない。
あくまでも家庭用ゲームといわれるTVにつないで遊ぶ物のみであった。
よって一概にゲーム市場が減少減少と叫んでいる人たちは、
この不完全な数字をもとにそう叫んでいたとは前にもお伝えしたとおり。
しかしオンラインゲーム等を加えても、
増加傾向にあるとまでは私も思っていませんでした。
それが、今回の和田氏の講演では大幅な増加傾向とのコメント。
そのデータはデジタルコンテンツ白書2006に記載されているようですが、
2001年から2005年までに1割程度も増加しているではないですか。
ということは、
ただ単にコンシューマ市場が減少しているに過ぎず、
我々にとってはかなり危うい市場になっているという事だ。
たしかに家庭にパソコンが普及していき、
ネット環境もかなり整ってきている。
さらに携帯電話というとんでもない普及率のハードウェアもあり、
お手軽にゲームを楽しめるようになっている現在。
ハードを買わずともゲームが楽しめる状態で、
ライトユーザーが手を出さないわけないですよね。
ましてや大作を楽しまなくても十分な方々へ、
数十億をかけたゲームや7万円もする本体は、
まったく魅力のない代物なのかもしれません。
ゲーム開発各社は間違った方向に進んでいる。
そう思わざるを得ない状態なのではなかろうか。
ニンテンドーDSのヒットは、
ライトユーザーのそのまた下の層である、
ゲームに全く興味の無い層に受け入れられた。
結果があとからついてきたと言っても過言ではない。
では今後どのような方向へ進むべきか。
あれだけの普及率を誇っていたPS2と、
子供のバイブルGBAをもってしても、
コンシューマ市場の縮小に歯止めがかからなかった。
ということはそれ以上の普及率を作り出さねばならない。
携帯機の普及率はDSで十分まかなえている。
PS3にしろWiiにしろ、
PS2以上の普及率が期待できるだろうか。
答えは大分先になるだろうが、
なかなか辛い状況になると思う。
そんな大分先には、
更にコンシューマ市場は縮小していくのだ。
まずは普及率を上げる事。
どんな手を使っても、
無茶な価格で赤字を出してもいいじゃないですか。
単純な答えなのかもしれないが、
そこがまずありきだとは思いませんか?
普及率を上げれば、あとから結果がついてくる。
私はそう妄想しています。