細野 不二彦
※第41回小学館漫画賞受賞作品
■ストーリー
高卒でつくし信用金庫に就職した「吉野太郎」。
つく信ではグズでのろまな新入社員。
終業時間をむかえる頃に彼は変貌する。
プロボクサーの吉野太郎に。
デビュー戦を迎える日に事件は起きる。
早退を上司に告げ、帰宅準備に取り掛かる太郎。
ところが、突然開いたドアにぶつかり、
試合のチケットを思わずばら撒いてしまったのだ。
あわてて拾い集める太郎だったが、
一枚だけ集め損ねてしまった事に気づかなかった。
それを拾ったのがつく信のマドンナ「森崎みほ」だった。
森崎は何故か気になりその足で後楽園ホールへ。
そこで行われていたボクシングの試合。
そしてリング上には吉野太郎が。
信用金庫に勤めながらプロボクシングに打ち込む太郎。
そしてなぜか惹きつけられる森崎みほ。
太郎はチャンピオンベルトを腰に巻く事ができるのだろうか。
20歳でデビューを果たした細野不二彦氏。
若くしてギャグ漫画が認められた事から、
さすがの猿飛 やGU-GUガンモ がアニメ化される事で注目される。
代表的な作品としては、
2005年にギャラリーフェイクがアニメ化されていますしね。
現在も勢威執筆中で、
今後にも期待される漫画家の一人である。
太郎は10年以上前に執筆された作品で、
画質としては独特の細野タッチで描かれています。
あまり古臭さも感じないので溶け込みやすいとは思います。
見所としては、
もちろん信用金庫勤めという堅い職業柄からは考えられない
プロボクサーとしての成長っぷりが一番に上げられるのですが、
理想とは違う事でもなびいてしまうような人間味あるキャラクター。
太郎の心の弱い部分の露出と、
それを徐々に克服していく様子。
読者年齢を選ばない内容ですので、
誰が読んでも楽しんで頂けると思います。
また、発刊からかなり年月がたっているので、
リサイクルにてセット販売で安く買えるのも魅力かな。
では、良いコミックライフを。
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