細野 不二彦

太郎 1太郎 24


※第41回小学館漫画賞受賞作品



■ストーリー


高卒でつくし信用金庫に就職した「吉野太郎」。

つく信ではグズでのろまな新入社員。


終業時間をむかえる頃に彼は変貌する。


プロボクサーの吉野太郎に。


デビュー戦を迎える日に事件は起きる。


早退を上司に告げ、帰宅準備に取り掛かる太郎。


ところが、突然開いたドアにぶつかり、

試合のチケットを思わずばら撒いてしまったのだ。


あわてて拾い集める太郎だったが、

一枚だけ集め損ねてしまった事に気づかなかった。


それを拾ったのがつく信のマドンナ「森崎みほ」だった。


森崎は何故か気になりその足で後楽園ホールへ。


そこで行われていたボクシングの試合。

そしてリング上には吉野太郎が。


信用金庫に勤めながらプロボクシングに打ち込む太郎。

そしてなぜか惹きつけられる森崎みほ。


太郎はチャンピオンベルトを腰に巻く事ができるのだろうか。





20歳でデビューを果たした細野不二彦氏。


若くしてギャグ漫画が認められた事から、

さすがの猿飛GU-GUガンモ がアニメ化される事で注目される。


代表的な作品としては、

ママギャラリーフェイク を上げる人も多いだろう。

2005年にギャラリーフェイクがアニメ化されていますしね。


現在も勢威執筆中で、

今後にも期待される漫画家の一人である。




太郎は10年以上前に執筆された作品で、

画質としては独特の細野タッチで描かれています。


あまり古臭さも感じないので溶け込みやすいとは思います。


見所としては、

もちろん信用金庫勤めという堅い職業柄からは考えられない

プロボクサーとしての成長っぷりが一番に上げられるのですが、

理想とは違う事でもなびいてしまうような人間味あるキャラクター。


太郎の心の弱い部分の露出と、

それを徐々に克服していく様子。


読者年齢を選ばない内容ですので、

誰が読んでも楽しんで頂けると思います。


また、発刊からかなり年月がたっているので、

リサイクルにてセット販売で安く買えるのも魅力かな。


では、良いコミックライフを。



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