今日はケツメイシの日。
と、勝手に自分の中で決めたので
朝からずっとケツメイシメドレーを聴いている
「さくら」
名曲ですね。
PVに出てる鈴木えみは神です。
当時は本気で結婚を、
あっ、ながくなるのでやめておきます・・・
しかし桜って本当に綺麗ですね。
満開な季節になると
いつも思い出す事があります。
小中と同級生だった
脇田君っていう子の事。
彼と知り合ったのは
小学3年生の時
同じクラスで机が隣だったのがキッカケ。
彼は人一倍元気で明るく
とても足が速かった。
体力だけが自慢だった僕は
彼に強烈なライバル心を燃やして
体育の時間は常に張り合っていました。
もう、メッチャええヤツで
同じ自営業の父をもつ環境も似てる事から
意気投合し
学校帰りにいつも
僕らが勝手にルールを作り変えた
「こおり鬼」などで
毎日、日が暮れるまで遊んでました。
(今思えばあれはただの鬼ごっこでした)
そんな彼に異変が起きたのは
3年生も終わりの春休み。
彼は体調を壊したとの事で
一週間入院する事になりました。
僕は特に気にもとめず
「新学期が始まればまた遊べるだろう」
程度に考えていました。
しかし、新学期が始まり
一週間が経過しても彼の姿は学校に見えない。
「ひょっとしたら重い病気なのかな?」
と僕らが思い出した頃、担任の先生から呼び出されました。
「脇田君は筋ジストロフィーっていう重い病気になってしまったの。
明日から学校に出てくるけど、体調がおかしくても、気にしちゃダメよ」
こう告げられました。
家に帰り
看護婦のオカンに
筋ジストロフィーについて尋ねると
筋肉を蝕み、死に至る病気である事を教わりました。
母は一言、涙目になりながら「可哀想に・・・」
とだけ感想を漏らしました。
子供ながらに、僕は大人たちの反応で
彼の背負った病気がとても重いものである事を感じました。
翌朝学校に行くと
いつもと変わらない脇田君の姿がありました。
普通にサッカーをして
足の速さも僕と変わらない。
ひょっとして彼の病気は大した事ないんじゃないかな?
僕らは皆そう感じていました。
しかし、病気は確実に少しづつ
彼の体を蝕んでいました。
その年の運動会。
毎年、徒競走で一位をとっていた彼は
ビリでした。
翌年の運動会は
一部の競技に参加できませんでした。
6年生の運動会は松葉杖をつき、見学でした。
中学校の入学式は車椅子でした。
中学校の時、車椅子の彼は
家に帰る道中が危険な為
クラスメイトが順番に彼を家まで送っていました。
家の方角が同じだった僕は
クラスメイトでなくなった後も
彼の姿を見かけると
彼の車椅子を押し
共に下校していました。
そして
中学2年生の3月。
彼は、車椅子を漕ぐ手の力も
奪われ始めていました。
桜の咲き始めた、ある日
いつものように
彼の車椅子を押しながら学校から帰っていると
いつも明るかった彼が
桜の木を見上げながら
か細い声で
「来年はもう見れんかもしれんな・・・」
と一言つぶやきました。
9歳の春、近い将来必ず訪れる死を宣告された彼が
5年目にして初めて漏らした弱気な言葉でした。
僕は泣きそうなのを堪えながら
精一杯悪態をつきながら
「はぁ?何言っとん?見れるに決まっとるで!」
と答えるのが精一杯でした。
彼は続けて
「オレ、20歳まで生きれんのんよねぇ~
最初、言われた時は、すげぇ母ちゃんの事恨んでなぁ
何で病気の体に生んだんよ!ってずっとキレとったけど
でも、オレ今は母ちゃんに、すげぇ感謝しとるわぁ
生まれて来たからこそ、母ちゃんに会えたわけだし
こんなに綺麗な桜見れたけ、生まれてきた意味あったんかな?って」
満面の笑顔で僕に、こう話してくれました。
翌年、彼は寝たきりとなり
その次の年の春
満開の桜の下で16年の短すぎる人生に幕を閉じました。
僕には
死を宣告されたまま
時を生きる事の恐怖を
悔しいけど想像する事も出来ない。
でもあの瞬間、確かに彼は
ただ生きている事だけに最大限の感謝が出来るほど
世界で一番綺麗な桜の花を見ていたんだと思う。
僕は毎日煩悩と戦っている。
健康な体で生きれている事に
何の感謝もせず
お金がない
休みがほしい
好きな子とデートしたい
もう数え切れない欲望と不満を抱えながら
生活している。
それはきっと
凄く贅沢すぎる不満なんだろう。
ただ、死を目前にしてないから
生を感じられず
ただ純粋に「生きている事」に感謝出来てないのかもしれない。
この29年の人生で
多分普通の人より
多くの経験と
多くのお金と
多くの出会いを得てきたのだろうけど
きっと14歳の時の彼の、半分も
人生について解れてない気がする。
毎年、桜を見るたびに
今の僕よりも100倍大人だった
14歳の彼の言葉を思い出します。
「こんなに綺麗な桜見れたけ、生まれてきた意味あったんかな?」
そしたらいろんな
不安とか
不満とか
すんげぇ小さな事に感じて
少しだけ、今ここに居て
自分を無条件で愛してくれるオカンに会えて
綺麗な桜を見れてる
ただそれだけの事に精一杯の感謝が出来るような気がします。

