本作品は高取さんが大学時代に結成した白夜劇場での処女戯曲です。

これが劇作家・高取英の誕生とするなら、役者・海津義孝の誕生は...。

1979年5月・東京国際貿易センターでの天井桟敷（作・寺山修司)『レミング～世界の涯まで連れてって』である。

巨大な空間はブルーの照明で彩られ、煙がもうもうと立ち込め、呪術的な曲が流れていた。

突然の轟音と共に大暗黒が訪れ、灯りに点された全身剃毛した屈強な男達が暴れ回り、全裸の女性がバイクに乗って疾走して行った。

それは劇場と言うよりは阿片窟、観劇と言うよりは体験であった。

私はその瞬間『あっちに行かなければ！』と体が震えた。

観客席ではなく舞台に、観客ではなく役者を志した瞬間である。

芝居の副題通り、世界の涯まで連れて行かれてしまった。

あれから40数年、きっと天国で、寺山さんと高取さんが本作品の出演を喜んでくれていると思う。

『白永さん、演出頑張ってますよ。』、皆さんもご期待下さい。

海津義孝

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月蝕歌劇団11月公演

「白夜月蝕の少女航海紀ー劇場版ー」

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ブログ再登場の上杉小次郎（聖同盟）の海津です。