競売不動産商品化の下請けをしていたとき、
元請け(売主)のアトリウムさんは大抵の
場合、実測して確定測量図をつけた売買を
していた。
それゆえ、買主さんへの境界の明示を補助
するとき、いつも楽だった。

一度だけ難儀したのは神田の鍛冶町にあっ
た中古ビルのときで、このときはひとりだ
け境界確認の立会い印を押してくれない人
がいた。1平米違うと数千万違うなんてい
う場所なのだ。
そのため商品化がかなり遅れた。

当時、私がいた会社は資金がショート寸前
で社員は私と社長とパートの女性だけにな
っていて、桃色吐息ならぬ青息吐息だった。

ところが、商品化された後も買主さんはな
かなか現れてくれなかった。

ある日、世田谷の不動産業者が連れてきた
お客さんが購入を決めた。
まだ確定測量図は出来ていなかった。
なんともアレな話しだ。

ところが、その世田谷の業者が買主さんを
説得してくれて、契約になり引渡しが済ん
だ。時として神風が吹くことがあるんだな
ということを痛感したのだった。

この案件と並行していた銀座の案件が同時
に決まったため、アトリウムさんから仲介
手数料が入り、半年くらい出ていなかった
給料が入り、会社も息を吹き返したw


神田以来、私は境界をかなり意識して取引

をするようになったような気がする。


そして今日の学習は「境界を信じすぎるな」

こちらも地味な動画ながら非常に学ぶ内容

があるのでぜひご覧ください。


動画内で「木杭」はどう読みますか?

と先生が訊かれる。

さあ、なんと読むだろう?

私はずっと「きぐい」だと、、、

(動画画面の下に続く)


答えは、、、動画の中で。


私は不動産売買の現地調査において、地積測

量図がある場合でも、測れる場合は必ず巻尺

(テープ)を使って間口や奥行きなどを測る

ようにしている。

これは地積測量図を信用していないわけでは

なく、自分の目でも図面通りの距離があると

確認をするという意味でやっていた。


今回の先生の動画では、地積測量図と現地が

違う?とある。その理由が説明されていてと

てもわかりやすい。


実は私も今年、地積測量図と現地が違ってい

ることがあった。初めてのことだった。

売買ではなく、相続税の申告のための不動産

調査だったのだが、アテにならない図面のう

えに赤いフリクションで税理士の先生と巻尺

で簡易計測した結果を書いて行ったことがあ

った。ちなみに昭和52年以前に作られてい

る図面のようでなんともアレな話しだった。




今年、私は神田の不動産業者さんで週に一

回、宅建試験対策講習の講師を担当させて

いただいた。神田には色んなお店があって

楽しい街なんだなと思えた。

鍛冶町の例の物件はすでに解体されていて

跡形もなかったが、当時と同じものがひと

つだけ残っていた。立ち食いそば屋さんか

ら流れてくるあのにおいだった。

神田かめやさんという。あの頃は入る余裕

もなかったのだろうな。

今年、初めて入ってみた。うまかった。

上の画像はかめやさんのイカ天そば。


神田の不動産業者さんの今年の宅建試験の

合格者が今までで一番多かったようで、

素晴らしいしめくくりだった。

社員さんに試験勉強時間を十分に与えてく

れた社長様やその気持ちに報いて合格した

みんなが素晴らしい。

私は大して何もしちゃいないか担当講師も

とても嬉しい。みんなありがとう。

多分、来年は別の講師が行きますが、うち

の会社を引き続きよろしくお願いします。


こんなふうにして神田の記憶は上書きされ

て変わっていくようだ。



今日のエンディング

神田の会社で一緒に勉強したみんなに贈る

みんなと一緒に勉強できて楽しかった。

特に来年の合格を目指す方々へ

私から最後のアドバイス。

やる時ゃやらなきゃダメなんだからな。

がんばれ!ファイト!