宅建試験に合格して、
登録実務講習が終わって
さあ、資格登録と士証交付だ。
無限大な夢が広がるはずなのだが、
何も始まらない。
前と違うのは士証というカードが
来ただけだった。
そんなことを感じた人が意外とい
るかもしれない。私もそうだった。

実はこの士証はカードキーなのだ。
ドアをあけて次の世界に行ける。
でも、その世界が楽しい世界なのか
そうでない世界なのかは判らない。
カードキーでドアを開け、中に入り

まずは自分の足で歩いてみること。

そして、自分に合った水なのか?

合わない水なのかを少し時間かけて

もいいから判断してみること。

もっとも、そのドアをあけて冒険を

するもしないもあなたの自由。

合わない人は多い。

引き返しても全く恥ずかしくない。

向き不向きはどんな世界にもある。

逆に向いている人もいる。

やってみないと何ごとも判らない。



長いこと生きてきて思うのは、
いいことも悪いことも
人生で起きたことは経験なのだ、
なんていうこと。
私の場合は講義の仕事のネタと
して使わせてもらうことができ
る。そして思う、このためにあ
のときにアレがあったのか、と。
アンドレひさしは講師だからネ
タが使えてよかったよね、自分
は違う世界だから、、、と思う
方もいるだろう。
実は、これはこじつけている。
経験はその後の人生で役立つと
いうことを「正当化」するため
のこじつけなのだ。
そして、そう思い込むようにし
ている。
経験はいつかの自分の役に立つ。
ピンチになったときの自分をた
すけてくれるのは経験かもしれ
ない。

士証が交付された皆さん、
宅建の旅はここで終わりです。
士証というカードキーを使って
ドアをあけるのも、
別のドアを選択してみるのも
何もしないでいるのもすべて、
皆さんの自由ですが、
士証交付はひとつの到達点で
す。おめでとうございます。
そしてお疲れ様でした。