GESHICOMのブログ
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240711/10/geshikomu/9b/e2/j/o0566080015461785853.jpg?caw=800)
一瞬を切り取った写真だけでもずっ~と飽きず
に見ていられる。
言葉も説明も何もなくても、そこにはただ美し
いだけではない、何か強く心を惹き付ける魅力
がある。
パリコレのランウエィを、脇に長身の外国人モ
デルを従え颯爽と歩く山口小夜子の美しさと格
好良さは、もう筆舌に尽くし難い!
神秘的とか神々しいとか、山口小夜子はどこか
人間離れした“神”の領域に近づいた数少ない人
なのかもしれない。
この映画は、山本寛斎、高田賢三始め、彼女と
深く関わった各方面のトップアーチストや、山
口小夜子本人のインタビューも随所に盛込まれ
ており、神秘のベールに包まれた彼女の人とな
りを知る上でとても貴重な資料となっている。
ただ、カメラと山口小夜子本人との間に、詰め
切れない距離を感じた。
上っ面とは言わないまでも、掘り下げ方が物足
りない。
もっともっと核心に迫って欲しかった。
結局、鑑賞後に山口小夜子の神秘性は更に増し
てしっまった。
それこそ監督の狙いだったのか!?
多分そんなことは無いと思う。
85点(ほぼ、山口小夜子の魅力)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240708/11/geshikomu/05/b7/j/o0331047515460715186.jpg?caw=800)
購入して十数年を経てようやく読破。
文庫本の600頁を超える分厚い見てくれと、
物語の冒頭でいきなり長々と続く京極堂の
心霊現象論(?)の難解さや理屈っぽさに
辟易して、過去何度も挫折してきた。
が、上述の冒頭部分を忍耐で乗り越えると、
後は驚くほど頁を捲る手が止まらず、今回は
最後まで、文字通り一気読みしてしまった。
実に面白い!
心霊現象の荒唐無稽さと、それらの現象を科
学に基づく理屈で説明しようとする知的さが
程良いバランスで共存していて、否応なく好
奇心が掻き立てられた。
全体的に猟奇的なホラーの雰囲気を漂わせな
がら、謎解きミステリーの醍醐味もたっぷり
と楽しめ、かつ根底には濃密な人間ドラマが
息づいており、重層的な楽しみ方ができるの
も素晴らしい。
主要な登場人物のキャラクターがそれぞれ際
だって魅力的なのもこの物語を面白くしてい
る重要な要素だし、そもそもキャラクターを
魅力的に感じさせる軽妙な文章がとてもいい。
ただ、好みの問題とも思うけれど、京極堂の
博学さを印象づけるためと思われる専門知識
の異常に長い描写は、一々理解にかなり忍耐
を要する。てか、少なからず理解不能。
まぁそれこそ、このシリーズの売りなんだろ
うけれど...。
85点
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240705/15/geshikomu/1c/85/j/o0566080015459600018.jpg?caw=800)
敢えて時代設定を1970年にしたのは、
現代では嘘っぽく見えてしまうからだろうか?
“人情”、“やさしさ”、“思いやり”といった、
照れくさくて口にできないようなテーマを
度ストレートに扱いながら、ありがちな
押しつけがましさやクドさは極力抑えられ、
程良くじんわりと心に沁みた。
とは言っても、予告編から想像された内容を
超える意外性や驚きはほとんど無く、そうい
う意味では、想定内の出来映えとも言える。
ただし、主役を演じた男優と助演の女優の演
技以外は。
彼らの演技は実に素晴らしかった。
この二人の内面から滲み出るような“人間味”
が、この映画の魅力のほぼ全て!
生きるってホント大変だけど、
でもそう悪くもない!
そんなことに気付かせてくれる。
ときにはこういう映画が世の中には必要だ。
85点
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