今日は旅の日。知らない町をストーリーの舞台にする場合の取材の心得。 | 作家養成塾『遊房』の公式ブログ 「めざせ!公募小説新人賞」門座右京監修

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旅ということではなく、ストーリーの舞台となる場所を取材する、心得を書いておきましょう。
何度か合同での一泊研修会でもやったことですが。

みなさんが書くストーリーの舞台は、実は現在住んでいる場所を設定するのが一番いいんですが、どうしてもここでないとストーリーが成立しないというものがないわけではありません。

たとえば漁師の話を書いているのに、海のない都市ではいささか無理がありますよね。
またみなさんが有名になって、たとえば十津川警部シリーズのように、全国を飛び回る話を作ることになると、いつまでも地元というわけにはいかなくなりますね。

となると、作家としてロケーションが必要になるわけです。

京都を舞台にしたストーリーがたくさんありますね。
京都の方はあり得ないと思ってみている方、かなり多いんじゃないかと思うのですが、たとえば嵐山で殺人事件が起こった。
なのにパトカーが、平安神宮や、祇園縄手の辰巳神社前を刑事が追いかける。あり得ないのは、京都の方ならご存じのはずです。
京都らしい場所ということで、そうされているんでしょうが、嵐山なら嵯峨野の竹林も、神社仏閣もロケ場所はいくらでもあります。

素人でもしっていますが、警察にはいわゆる区割りがあって、嵐山なら右京区の管轄で、平安神宮や祇園は東山区管轄になるはずで、常識で考えてもあり得ないわけで、知らないのも程があるとも言えるわけです。

さて、知らない土地を舞台にする場合、もちろんストーリーの中身にもよりますが、どんなストーリーにも必ず存在するのが、その町の経済です。

もちろん東京ど真ん中の千代田区、たとえば官庁街の霞ヶ関に、生活感のある割烹着姿の女性が、買い物袋に野菜を入れて歩いていたらおかしいでしょう。
これは人家がないからです。

厳密には住んでいないわけではないんですが、官庁勤務の人数に埋没するため見えないんです。

このように町には「顔」というものがあります。

そこで大雑把な把握のためにおすすめしているのが、不動産屋の賃貸料金を確認することと、駅の通勤時間帯の本数確認です。

これによって通勤人口と、生活基準がつかめるはずです。

通勤人口が少なければ、地場産業、漁業なりが盛んだということですし、不動産屋の軒数そのものが少なければ、流入が少ない過疎化の傾向にある町ということです。

アバウトを掴むと、あとは楽で、以前によくやった取材テクニックを使えばいいということですね。