神在月の出雲紀行③~金屋子神社~
昨年11月、島根県安来市広瀬町の「金屋子神社(かなやごじんじゃ)」を訪れた。
全国に1200社ある金屋子神社の総本山。
たたらの神様が祀られ、製鉄に関わる人達が数多く参拝されています。
この奥出雲地方では、6世紀頃から良質の砂鉄と大量の木炭を使って鉄を作る
「たたら製鉄」が盛んで、江戸時代後半には日本の鉄生産量の約8割を占めていたそうです。
ちなみに宮崎駿監督の映画『もののけ姫』のモデルになった地域でもあります。
石段前の狛犬。前足が無くて痛々しい
前足の無い狛犬の斜め前に建つ小さなお社。
この注連縄は縄でなく木がねじれているもの。 めずらしー!( ̄□ ̄;)
隋神門から見る拝殿。
【ご祭神】 金屋子神(一般的に女神とされているが男神ともいわれる。どっち?)
金屋子神社には次のような伝説がある。
高天原から、雨乞いをしている村人に応えて、播磨国志相郡岩鍋
(現在の兵庫県宍粟市千種町岩野邊)にまず天降った。
しかし、自ら、元々西方に縁のある神であるとの理由で、白鷺に乗って、
西方の出雲国能義郡黒田奥比田(現 金屋子神社の社地)の山林に着き、
桂の木にて羽を休めていたところを宮司の祖先である安倍正重が発見し、
長田兵部朝日長者が桂の木の横に神殿を建立したという(途中、吉備国中山
にも立寄ったとの伝説がある)。各地で金屋子神は自ら村下(むらげ:鍛冶の
技師長)となり、鍛冶の指導を行ったとされる。
金屋子神の特徴としては、
自分あるいは部下の村下が、麻につまづいて転んで死んだので麻を嫌うと言う。
また、犬に追いかけられ、蔦に取り付いて登って逃れようとしたが、
蔦が切れたので、落ち、犬に咬まれて死んだので、犬と蔦は嫌いとも言う。
さらに、犬に追いかけられた時、みかんの木に登って、あるいは藤に掴って
助かったので、みかんと藤は好むらしい。
桂は神木。死の穢れには無頓着どころか、むしろ好むとされ、たたら炉の周囲の
柱に死体を下げることを村下達に指導したと言う。また、死骸を下げると、
大量に鉄が取れるようになったとも。
~Wikipediaより引用~
この伝説を読んで思ったんですが、金屋子神は『もののけ姫』で、
たたら場の棟梁的な女性として登場していたエボシ御前のモデルなのか?
金屋子神は女神であり、自ら鍛冶の技師長となり、犬に襲われたという
エピソードはまさしくもののけ姫の物語に反映されているような・・・
この地域がモデルなだけにありえるかも・・・(゚Ω゚;)
睨みあう龍と虎の彫刻。
なかなかストレートな名前の神社がありますσ(^_^;)
金屋子神社で子供の頃からお世話になり、金屋子神のお使いの白蛇の
神霊を授かったという方がお告げにより建てた神社のようです。
金儲神社
神社の名前からすると、もっと欲の思いが深いところかなと
思ったんですが、以外にもそんなことはなく心地いい所でした。
・・・と思ったら置物やった
金屋子神社がある奥出雲は深い森に囲まれ、きれいな水が流れる
日本の原風景のような場所です。
しかし古代はたたら製鉄が盛んで森林もたくさん伐採されたのでしょう。
それこそ「もののけ姫」のエボシとシシ神との森を守る闘いですね。
今のこの世の中、シシ神が住む場所はあるんでしょうか?
利便性を追求すると失うものがたくさんある。
自然環境、文化、こころ・・・
もういいんでないかい。シシ神の首を取ろうとするのは・・・