神在月の出雲紀行①~佐太神社 神等去出神事~ | 日日是幸日

神在月の出雲紀行①~佐太神社 神等去出神事~

出雲地方では旧暦の10月は八百万の神々が集

まられるので、「神在月(かみありづき)

れます。


その頃は出雲地方のいくつかの神社で神在祭が

執り行われます。中でも有名なのが出雲大社の

神迎神事」。


旧暦の10月10日の夜、龍蛇神の先導のもと

八百万の神々が出雲大社から西に歩いて10分

ほどにある稲佐の浜にお着きになります。


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稲佐の浜



真っ暗になった浜辺にかがり火が焚かれ、

幻想的な雰囲気の中、八百万の神々を迎える

神事が行われます。


毎年タイミングが合わずなかなかこの神事に

参列することができません。「今年こそは!」

と思っていたんですが、残念ながら今年も

神さんをお迎えすることはできませんでしたショック!


・・・が、しかーし!


出雲大社で会議を終えた神様方はその後、

佐太神社へ移動されそこでもまた「神在祭」が

行われます。

その中の「神等去出(からさで)神事」という

八百万の神々をお送りする神事が執り行われる

日にタイミングよく休みが取れたので、

神事に参列すべく11月25、26日の2日間で

出雲へ行ってきましたくるま。煙



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11月25日の午後8時。

小雨が降るなか厳かに神事は始まりました。

佐太神社境内の灯りがすべて消えると、

神職の方は直会殿にて修祓をおこないます。


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本殿前に張られていた注連縄を解き、

拝礼がおこなわれる。

神事の際、祝詞は言葉で発せられることなく、

注連縄の内側の神事もうかがうことはできません。


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本殿前の拝礼が終わると、神職の方々、

崇敬者の方々が提灯、御幣を持ち

佐太神社より2キロ離れた神ノ目山

祭場へ向かいます。



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一般参拝者も後を続きます。

山に入ってからは提灯の灯りがないとまったく

見えません。

前方の灯りを頼りに約20分で祭場に到着。

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祭場には神池と呼ばれる小さいくぼみがあります。

祭りの期間中、本殿に張りめぐらされていた

注連縄と御幣を円錐状に飾ります。

神職の方は、また言葉を発することなく

祝詞を奏上。

この間、暗闇と静寂があたりを包み込みます。


そして、神職の方の「オォーーー」と発せられる

声とともに神様をお送りします。


この時、その警蹕の音の響きに自分の魂が

共振し、「神」という存在を振動によって感じ

させていただいたような気がします。


魂のこもった言葉は魂に響く。

その言葉の振動に神が宿る。

まさしく言霊ですね。



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御神池


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神ノ目山から下山すると、すっかり雨はあがって

いて、神社は灯りがつけられ太鼓の音と笛が

奏でられていました。


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直会殿にて出雲名産の割子そばをいただきましたザルそば

冷え切った体に冷たいそばもまた格別!?

おいしゅういただきました(^ε^)♪



佐太神社の神在祭は500年前から変わらず

伝えられてきたそうです。


長年継承されてきた素晴らしい神事に参列できた

ことに感謝するとともに、これからも変わること

なく継承されることを願うばかりです。



ありがとうございました合掌