写真 : 大好きな夕暮れ🌙

 

 

 私は最近、また新しい自分の感情に気付いた。それは今の父に対する怒りだった。今まで本当に、そんな事を父に対して思った事は無かったので、その感情に気付いた時は自分でもビックリした。

 

 私は母の幸せの為に、高校2年の時に出会って1年も経たない男性を父親として受け入れた。本当は嫌だったのに、苗字も変えて転校もした。しかも私だけ学校の都合で家族と離れ寮生活になった。夏休みや冬休みだけ新しい家族の元に帰って、一生懸命に輪に溶け込む努力をした。

 

 その時、弟はまだ小学3年生だった。私が冬休みに初めて新しい家に帰ると、弟はすでに「お父さん」と彼を読んでいた。そこで私も空気を読んで「お父さん」と呼んだ。弟は毎日、お父さんに怒られていた。内容はいたって普通の事だ。宿題をしない。部屋を片付けない。約束を守らない。買ってあげたオモチャを大事にしない。逆上がりが出来ないなどなど…

 ただ怒られ方が、今思えば虐待なのだ。夕飯の時にネチネチと説教されて怒鳴られて、泣きながら食事をする弟。すると「泣くか食べるかどっちかにしろ!」とまた怒鳴られる。

 逆上がりが出来なければ、もう薄暗い夕方に「学校に行って出来るまで帰るな」と言う(海外生活で)。弟は学校に行き練習をしたのか、出来たと言って帰って来た。すると弟の手のひらを見て、「マメがつぶれていないから嘘をついている!」と怒り出した。誰も付き添って見ていなかったのだから、証明のしようもない。

 でも私は自分も母にそう育てられたので、そのおかしさに気付いてあげられなかった。それどころか父の正論に吞み込まれ、母と私も父に加担してしまった。虐待の意識はなかった。何とか弟に大人の言う正論を理解してもらおうと必死だったと思う。私は知らず知らずのうちに、いじめの加害者になっていた。あんなに自分がされて嫌だったのに。されて嫌な気持ちを誰より知っているはずなのに…

 後から母に聞いた話では、弟は父が怖くて家出をしていたと言う。父が仕事から帰るのが怖いからと、海外の夕暮れにランドセルを背負って家を出たと…その時は母も一緒に家を出たらしいのだけれど。

 弟から大人になって聞いた事は、「小学校のある時から、何を言われても何も感じなくなった。大人に期待もしなくなった。」と言うことだ。心を壊されたのだろう。感情を無くさなければ生きて行けなかったのだろう。

 

 それから犬に対しても虐待をしていたようだ。親が再婚する前から私達が飼っていた犬も、家族と一緒に海外生活をしていた。私は長い休みにしか実家にいないので詳しくは知らない。でも確かに躾として犬を叩いていて、口から血を流しているのを見た。犬がテーブルに上って、準備中の家族の夕飯を食べたのが原因なのだけれど…

 いつの事か、母が言うには泣く泣くその犬を公園に置いて来たのだとか。父に捨てて来いと言われたようだった。母は動物や植物が大好きで、今までも犬を何匹も飼ってきた。その母が犬を捨てるなんてよっぽどの事だ。未だにその時の犬の鳴き声が忘れられないと言うのを聞いた事があった。

 

 それから母が浮気をされたと言っていた事がある。家庭でも話をかけても無視された時期があったとか…この再婚で、いったい誰が幸せになったのだろう?怒りが今頃になって湧き上がって来た。私はどうして家庭が、こんな酷い事になっていたのに気付かなかったのだろう?それだけ私も自分を見失っていたのだろう

 

長くなりそうなので、続きはまた今度にしよう☆

こんな内容を書くと、またマイナスの過去に引っ張られていると心配されそうだ!でも、あくまで"父へ沸いた怒り″と言う、新しく気付いた自分の感情を書いておきたいだけだ。どうか心配なさらずに☆