前回のプログからの続きです…。
白血球数を検査したときに、5.5−6.5あるのが健康な人です。
4以下なら、全般的に体が弱っている人です。
白血球の中でも、たとえば腫瘍がある患者様などにとって重要なのはリンパ球です。
リンパ球は異型細胞やがん細胞を殺す役割があります。
これはT細胞という名で知られます。
乳がんなどでゲルソン療法を行うときに、リンパ球が1.8以上あると、ゲルソン療法がうまく活用されて治療プロセスも改善方向に進むことが想像できます。
でも、実際は1前後や、場合によっては1に満たないことがよくあります。
患者様は化学療法やターゲット療法をすでに行っている場合が多いですし、0.5−1の間にある患者様もいます。とても低い数値です。病状を好転させるには本当に必死の覚悟で取り組まなければなりません。
乳がんで腫瘍を手術で取り除いている患者様で、他に転移も何もなければ、その後ゲルソン療法を2年間しっかり行うことになります。
もし、2−4cmの腫瘍があり、そのままの状態でゲルソン療法をするならば、それ以上の時間をかける覚悟が必要です。3−5年です。
そのほかの要因、たとえば放射線療法や化学療法などによって免疫系にダメージがあれば、より複雑になります。
QOLの向上とともに命の安全を確保するため、包括的な戦略を考えていかなければなりません。
ゲルソン療法だけではなく、それと同時並行で通常医学の治療や、ホリスティックな治療法など、目的に沿ってバランスよく様々な方法を活用していくことが必要です。
ゲルソン療法は実際、とても幅広い分野の治療を組み合わせることができる、その土台になる療法です。とても強力な治療法です。
療法は4つの柱からできています。
1つ目は野菜食。
野菜には食物繊維が多く含まれます。
食物繊維は腸管内をクリーンにします。それは健康的な体重コントロールにも有益ですし、腸内細菌叢も良くします。
この野菜食はとても厳しいルールに則ったもので、野菜、果物、穀物、少し期間がすぎると大豆以外の豆類が加えられ、その後も良好な状態だとタネやナッツ類も加わります。
2つ目。
さらに、ゲルソン療法では細胞に素早く届く濃縮された栄養としてジュースを使います。それも1日に10−13杯のジュースを飲みます。
いちばん効果を出すのは、何と言っても搾ってすぐに飲む、という方法です。結果が違います。
メインになるジュースは、グリーンジュース、リンゴ&人参のジュース、です。
1日に10−13杯のジュースにするために約7kg以上もの野菜と果物を搾ります。これだけの野菜を1日のうちに食べ尽くすことはできませんが、ジュースという濃縮された液体にすることで摂取が可能になります。
この濃縮された多様な栄養を数年間、継続的に体に与えてゆくことによって、全身をトータルで再生していきます。
このようなジュースの飲み方は「ライフスタイル」や「生活習慣」ではありません。治療です。
多くの場合は2−3年、必要に応じて5年間続く治療です。
3つ目はサプリメントです。
ゲルソン療法の食事とジュースを代謝させるためのサポートするサプリメントです。
病気を好転させるには、非常に大きなエネルギーが必要です。
ゲルソン食にはたくさんの炭水化物を使いますからエネルギー源は十分です。
でも、エネルギーを作るための代謝を調整する必要があります。
なぜなら、病気の時の代謝は低下していたり、過剰になっていたり、不安定だからです。
それには、甲状腺と副腎をなんとかしなくてはなりません。
次のブログに続きます…。