今週から始まった「ひとり言」

です。


今週は「計算問題」に対する

話(思い出)です。


入浴を待たれる間のや静養の

時間にいろんな取り組みを

どこの現場でもしていると

思います。


以前、ある参加者の方が

「呆けたくないから」と計算問題を

熱心にやってみえました。


デイに到着して、バイタルの

測定が終わるといす男が

渡す計算問題に取り掛かります。


時々ほかの仕事に追われ、

計算問題を渡すのが遅れると

「問題はまだか」と請求されました。


お渡しする計算問題はいす男が

パソコンで作った簡単な足し算、

引き算の問題です。


週末に自宅のパソコンで作成

するのがいつも間にか習慣に

なっていました。


表と裏に20問書かれたプリントを

一生懸命にやってくださいました。


時には同じテーブルの方も

参加されることがあるので

多めに印刷していたのですが、

ある日、プリントをお配りすると

「これは以前やった」と言われ、

反省したこともありました。


またあるときにはショートステイに

行かれ、デイサービスで行って

いるからと、ショートステイ中も

計算問題を行ったそうです。


しかし「いつものものとは違う」と

言ってやられなかったとのこと。


その後、ショートの職員とケアマネさんが

「どんな計算問題なんだ」と

さぞ特別なプリントをやっているのだろうと

デイを覗かれたこともありました。


ショートの計算問題も見せてもらいましたが、

既製品のコピーでした。



プリントをやり終えるといす男に

渡し、いす男が問題を一通り眺め、

「合格です」と言い、その方が

満面の笑みを浮かべて、その日の

活動が終わります。


赤ペンで丸付けをする職員も

いましたが、いす男は計算の

正解率には全く興味がなく、

その方が毎日計算問題を行う

行為自体が大切だと思っていました。


なので、多少間違いがあっても

「合格です」と言っていました。


また100回目のプリント終了時には

簡単な手作りの賞状を渡しました。


するとうれしそうに周りの方や家族に

「賞状をもらった」と見せていました。


賞状は100回ごとに渡しましたが、

500回目を目指し始めたころから

正解率が低下し、時間もかかるように

なりました。


問題の上には名前と生年月日

(本当は今日の日付を書く欄)

を毎回書いてくださっていましたが、

それも時々書いていなかったり…。


結局500回には届きませんでしたが、

いす男にとって計算問題の

やり取りはいつもいろんな発見の

場になっていました。


忘れることができない大切な

思い出です。