俺はギリギリまで粘ろうと思い、明細を指さしながら、
 「What‘s that
 とリアクション。

 ちなみに、俺ら2人を除いて部屋にいる5人のうち、
 赤いタキシードの男は上海語のほか英語が若干話せる。
 オーナーは上海語のほか日本語が少々。
 恰幅のいい男2人とママは上海語しか話せないらしかった。

 「英語でしゃべって頂ければ私が通訳します」
 と赤いタキシード
 オーナーは、
 「日本語でオーケーよ」

 (注)英語、日本語で分けて表記するのは面倒なので、
    ここから先、全てのやりとりは日本語で表記する。
 
 オーナーは、
 「あなたたちの明細だよ。これ支払って」
 とドーンと構えて言う。
 俺が
 「聞いてないよ。支払えないよ」
 と言うと、恰幅の良い男のうち人相の悪い方が
 「んだ、ごらぁ!」
 というような態度で拳を振り上げ、眼を飛ばしてくる。
 明細には、うちらが飲んだビール代
 はっきり言って、ほとんど全く手を付けていないつまみ代(相棒はむしゃむしゃ食っていたが、俺はあまり食欲がなく、フルーツは一つも食べなかった)、それに所場代
 併せて2000元が明記。
 
 そのほかに、
 9(オンス)×50(元)×3(杯)=1350(元)という算式が
 2つ列記されていた。
 これは、女の子2人が飲んだブルーのカクテルの分。
 
 一番下の行には
 9(オンス)×50(元)×5(杯)=2250(元)という別の算式が1つ。
 そう。これは、例のママがグラス片手に勝手に部屋に入ってきて飲んだ分。
 はっきりいって、このママの分は、全く意味がわからなかった