転職後の初出勤を迎えてから毎日

「遅い」

「早くして」

「時間ないよ」

「もう間に合わない」

「(利用者)さんがもう限界だよ」

と言われ続ける日々が始まりました。


その都度

「はい」

「すみません」

「申し訳ありません」

「急ぎます」

としか発言権がなくなった新人介護士わたしさん。



何をそんなに急かされていたのかと言いますと

・食事介助が遅い

・片付けが遅い

・口腔ケアが遅い

・車椅子からベッドへの移乗が遅い

・排泄介助(おむつ交換)が遅い

・トイレ介助が遅い

・洗濯物を畳むのが遅い

・米を炊くのが遅い

・味噌汁を作るのが遅い

・お茶の準備が遅い

・おやつの準備が遅い

・食事を刻んだり、介助皿へ盛り付けるのが遅い

・配膳が遅い

・更衣(利用者さんの着替えさせる)が遅い

・服薬や薬の塗布が遅い

・利用者さんの話をイチイチ聞いているから遅い

・とにかく何をするのも遅い


という言葉を浴び続けました。

でも「どうやったら早くなるか?」の指導はありませんでした。

こちらから「ここはこうした方が良い、ここは早急に直すべきだ、等はありますか?」と聞いても

「やって慣れるしか無いんじゃない?」と。


そのうちに、出勤すると先輩から

「食事介助残しておいたから!」

「排泄介助(おむつ交換)残しておいたから!」

「トランス(ベッドから車椅子へ、またその逆への移乗)残しておいたから!」

と言われ、約12名ほどの利用者さんの

おむつ交換やトランスだけを行い続ける日々が続きました。


しかし、自分なりに頑張っても仕事が早くならず

時間は着々と過ぎていきます。


自宅でどんなに教科書を読み込んで

YouTube等で動画を見て勉強しても

相手は人間、日々体調の変わるお年寄りなので

教科書通りに行くはずもなく。


一番心にズシンときたのは

とても温厚なフロアリーダーの方からですら

「もう少し仕事を早くやるという努力をして欲しい」

と言われてしまった事でした。

自分の力不足を目の当たりにし

「すみません」と言うしかありませんでした。