Arduinoとは

 この講座で中心になる物品は「Arduino」と呼ばれるマイコンボードです。マイコンとはMicro-controllerのことで、小さなコンピュータと思えばよいです(注1)。いわゆるPCと違うのは、OSがない(ここがLinux系OSが入っているRaspberry Pi:ラズベリーパイと異なる)一方で、GPIO(General-Purpose Input-Output:汎用出入力)やアナログ入力端子がたくさんあることです。これにより、センサーなど周辺装置とのやりとりが非常に簡単になります。例えば、圧力センサーを持っていても、そのままWindows PCに挿すわけにはいきませんが、Arduinoには直接つなげます。このArduinoに、自作したプログラムを書き込めば、例えば「何秒に一回、電圧を読め」「電圧がある程度以上になったら、この装置を動かせ」など自由に動かすことができます。

 

購入ガイド

 ではまず、Arduinoを買って下さい。Arduinoにはいろいろな種類があります。管理人の最終的なおススメは、Arduino Pro Mini 3.3V 8MHz(小型で省電力)ですが、最初は皆、Arduino Uno R3から入ります。最終的にPro Miniに移ったとしても、ちょっと試作品をつくるときに便利ですから、持っていて損はありません。Made in Italyの正規品は3,000円強しますが、Arduinoは設計がオープンであり、互換品が多く売られています(互換品であって、パ〇モンではありません)。安いものは500円くらいです。私も、2つで1000円くらいのものを買っています。Amazonで「Arduino Uno」と打てば、このようなものがたくさん出てきます。

 

 

一応、本家の製品も。

 

 

どれでもいいので買って下さい。価格が大きく違いますが、基本的にどれも同じです。なお、安いものは中国から簡易包装で直送されることが多いので、ピンが曲がっていたり、ときどき不都合もあるそうです。しかし管理人はこれまで5年間、主なトラブルとはほぼ無縁で来ています。ただ、一度だけ、10個セットのはずが、1個だけ別の部品が入っていたことがあります。こういったことに目くじらを立てる人は正規品を買ったほうがいいでしょう。仮に届いたもののうち70%が壊れていても、まだ正規品より安いのですから。しらすを買ったらパックの中に小さなタコやらイカやらが入っているようなものですので、微笑んで大目に見ましょう。安いですが、たいていの場合、PCとの接続に必要なUSBケーブル(Type A)も同梱されています。(おそらく)どの出品を買っても動作性能は変わらないと思いますが、管理人はHi LetGoという出品元のものをよく買っています。安い一方で、場合によっては届くまでに数週間かかるため、少しでも必要かな?と思うものは複数個、大人買いしておくのがよいです。

 

 Arduinoだけあっても、できることはほとんどありません。基本的な物資として、配線(ジャンパーワイヤ―)とブレッドボードを買って下さい。これらがあると、はんだ付けなしでプロトタイプ(試作品)が作れます。ブレッドボードという穴だらけの板にプスプスとケーブルを挿すと電気的に接続できるというものです。試作品ができたら、ブレッドボードから外して、ユニバーサル基盤等にはんだ付けをして最終版とします。

 

 

 

 なお、以下のような学習セットを買うのもよいです。ただ、このようなセットだとジャンパーワイヤーがまず足りません。ジャンパーワイヤ―は別途買っておくとよいです。オス-オス、オス-メス、メス―オス、メス―メス全ての組み合わせでそれぞれ40本ずつくらいあったほうがよいと思います。

 

 

 上記の他、当然ですが、テスターやニッパーなど、基本的な道具は持っているものとします。この他、必要となるモジュール等は逐次紹介していきます。

 

買ったからには、やらないわけにいかない!なお、上記の通り、Arduinoにはいろいろな種類があります。

見るだけでも楽しいですよ。Arduinoの公式HPはこちら:

https://store.arduino.cc/usa/

 

(注1):Arduino Unoには、AtMega328というプロセッサが使われています。プロセッサ(チップ)そのものは小指の先くらいしかない基盤実装用なので、これで工作をするのは難しく、これに種々の部品(抵抗、コンデンサ、電源装置、などなど)をつけて扱いやすくしたものがArduinoです。また、C++(に類似の言語)でけ書いたプログラムが実行されるよう、ファームウェア・ブートローダ(プログラムを読み込むためのプログラム)が既に入っています。Arduinoそのものについては、山ほど本があるのでそれらを参照してください。なんだかわからなくても言われた通りにすれば進めるブログを目指しています。一度興味を持ったら、Arduinoとは何か、などは自然と情報が入ってくると思います。