■日本とは正反対に、アメリカではデフレが歓迎される!?
2月19日(金)に発表された米国の消費者物価指数(CPI)
は、エネルギーや食品の値段を除いたコア指数が-0.1%となり、
1982年以来初めてのマイナスを記録しました。
一方、同じ日に発表となった米国の小売大手・ウォルマート・ストアーズ
(ティッカー:WMT)の米国内四半期売上高(1月期:709億7000万ドル)は、
前年同期比で0.5%の減少となりました。マイナスとなったのは、ウォルマート
の歴史が始まって以来の出来事です。
日本ならば、これらのニュースを受けて、「これはユニクロ型デフレだ!」
などとデフレ脅威論が噴出するのかもしれませんが、アメリカでは新聞の
見出しにすらなりませんでした。
むしろ、アメリカではこのようなデフレを歓迎する風潮すら感じられます。
それは、アメリカでは個人消費が経済全体の7割近くを占めているため、
「モノやサービスの値段が安くなるのは大歓迎だ」という意見が多数派です。
アメリカではもう「モノづくり」が遠い過去の話になっており、企業の側も
「メーカー」という自覚がなくなっているのかもしれません。
物価が下がるとメーカーのマージン(利益)が圧迫され、それが雇用を脅かし、
派遣やニートが増える……というような連想ゲーム的な発想は、もはや主流の
考え方ではなくなったのです。
■米国で「物価下落=雇用不安」とはならないワケ
たとえば、アップル(ティッカー:AAPL)の「iMacPro」という
ノートブック・コンピュータの製造元を確認すると次のように明記されています。
●Designed by Apple in California. Assembled in China.
(デザインはアップルによってカリフォルニアでなされ、組み立ては中国)
「メイド・イン・USA」とか「メイド・イン・チャイナ」という
表現ではない点に注目して下さい。
「アメリカで商品の意匠が決められ、中国で組み立てられる」と、
役割分担が明記されているのです。
つまり、中国が「メーカー」から「組立屋(assembler)」にダウングレード
されていると言っても過言ではないのです。
アップルの製品を買う場合、日本の消費者に「私はアメリカ製品を買っている」
とか「私は中国製品を買っている」という意識は、ほとんどないと思います。
意識としてあるのは「私はアップルの製品を買っている」という自覚だけしょう。
デザインや知的所有権など付加価値の高い仕事をアメリカが担当し、
利幅が薄くて面倒なことはアジアにやらせる。このような発想が完全に
定着しているからこそ、「物価の下落=賃金へのプレッシャーや雇用への不安」
という図式的発想にはならないのです。
つまり、ウォルマートの四半期売上高の前年比割れでプレッシャーを
感じるのは中国の下請企業であり、アメリカではないのです。
■米国はデザインや私的所有権を輸出する国になった
もう1つ重要なことは、2008年の実績で、米国の貿易収支は8400億ドルの赤字
となっているものの、ロイヤリティーやライセンス、金融サービス、教育、旅行、
リース、エンターテインメントなどマージンの高いサービス貿易では、
差し引き1440億ドルの黒字になっている点です。
しかも、このサービス黒字は拡大し続けています。
言い換えれば、中国は「薄利多売」のボリューム販売分野に強く、アメリカは
ソフトウェアに代表されるようなオイシイ部分を中心に勝負するという構図が
でき上がっているのです。
我々の日常生活をぐるりと見回してみれば、iPhone(アイフォーン)、
グーグル、アマゾン・ドットコム、ツイッターなど、アメリカで生まれた技術
やサービスがいたるところにあふれています。
これらを見る限り、「アメリカは競争力がなくなった」と断定できないと思います。
2月19日(金)に発表された米国の消費者物価指数(CPI)
は、エネルギーや食品の値段を除いたコア指数が-0.1%となり、
1982年以来初めてのマイナスを記録しました。
一方、同じ日に発表となった米国の小売大手・ウォルマート・ストアーズ
(ティッカー:WMT)の米国内四半期売上高(1月期:709億7000万ドル)は、
前年同期比で0.5%の減少となりました。マイナスとなったのは、ウォルマート
の歴史が始まって以来の出来事です。
日本ならば、これらのニュースを受けて、「これはユニクロ型デフレだ!」
などとデフレ脅威論が噴出するのかもしれませんが、アメリカでは新聞の
見出しにすらなりませんでした。
むしろ、アメリカではこのようなデフレを歓迎する風潮すら感じられます。
それは、アメリカでは個人消費が経済全体の7割近くを占めているため、
「モノやサービスの値段が安くなるのは大歓迎だ」という意見が多数派です。
アメリカではもう「モノづくり」が遠い過去の話になっており、企業の側も
「メーカー」という自覚がなくなっているのかもしれません。
物価が下がるとメーカーのマージン(利益)が圧迫され、それが雇用を脅かし、
派遣やニートが増える……というような連想ゲーム的な発想は、もはや主流の
考え方ではなくなったのです。
■米国で「物価下落=雇用不安」とはならないワケ
たとえば、アップル(ティッカー:AAPL)の「iMacPro」という
ノートブック・コンピュータの製造元を確認すると次のように明記されています。
●Designed by Apple in California. Assembled in China.
(デザインはアップルによってカリフォルニアでなされ、組み立ては中国)
「メイド・イン・USA」とか「メイド・イン・チャイナ」という
表現ではない点に注目して下さい。
「アメリカで商品の意匠が決められ、中国で組み立てられる」と、
役割分担が明記されているのです。
つまり、中国が「メーカー」から「組立屋(assembler)」にダウングレード
されていると言っても過言ではないのです。
アップルの製品を買う場合、日本の消費者に「私はアメリカ製品を買っている」
とか「私は中国製品を買っている」という意識は、ほとんどないと思います。
意識としてあるのは「私はアップルの製品を買っている」という自覚だけしょう。
デザインや知的所有権など付加価値の高い仕事をアメリカが担当し、
利幅が薄くて面倒なことはアジアにやらせる。このような発想が完全に
定着しているからこそ、「物価の下落=賃金へのプレッシャーや雇用への不安」
という図式的発想にはならないのです。
つまり、ウォルマートの四半期売上高の前年比割れでプレッシャーを
感じるのは中国の下請企業であり、アメリカではないのです。
■米国はデザインや私的所有権を輸出する国になった
もう1つ重要なことは、2008年の実績で、米国の貿易収支は8400億ドルの赤字
となっているものの、ロイヤリティーやライセンス、金融サービス、教育、旅行、
リース、エンターテインメントなどマージンの高いサービス貿易では、
差し引き1440億ドルの黒字になっている点です。
しかも、このサービス黒字は拡大し続けています。
言い換えれば、中国は「薄利多売」のボリューム販売分野に強く、アメリカは
ソフトウェアに代表されるようなオイシイ部分を中心に勝負するという構図が
でき上がっているのです。
我々の日常生活をぐるりと見回してみれば、iPhone(アイフォーン)、
グーグル、アマゾン・ドットコム、ツイッターなど、アメリカで生まれた技術
やサービスがいたるところにあふれています。
これらを見る限り、「アメリカは競争力がなくなった」と断定できないと思います。