中国の1月の経済指標

1.消費者物価指数の上昇幅は予想を下回った。
 
中国政府はインフレとの戦いに勝ちはじめている。

中国の1月の経済統計が幾つか出てきています。
この中で最も重要なものは消費者物価指数の統計です。
1月の消費者物価指数は+1.5%の上昇にとどまりました。
市場は+2.0%程度を予想していました。これは歓迎すべきニュースです。
もちろん、1月の数字だけを見て「中国政府はインフレとの戦いに勝った」
と断定することは出来ません。
実際、生産者物価は+4.3%と引き続き急上昇しています。
ようやく引締めの効果が表れてきたことはたいへん心強い展開です。

2.その他の経済指標は1月特有の季節要因に影響されている。

融資の急増は季節的な現象

一方、1月の銀行融資は1.39兆人民元と高い水準でした。
しかしこれは春節前に中国のビジネス界が手元資金を確保するための
毎年恒例のことであり、異常事態ではありません。

貿易の数字は冴えない

一方、1月の貿易統計は輸出、輸入ともに冴えない数字でした。
これも季節要因によるもので異変が起きているわけではありません。

ドル高は隠れた人民元高

さて、このところギリシャ問題などの影響でドルのバスケットは
強含んできました。人民元は実質的にドルにペグされている関係上、
これは人民元高になっていたことを意味します。欧州との貿易において
中国の輸出の苦戦が予想されます。最近の中国株の値動きは既にこうした
不利な状況を織り込んでいると思います。

3.今年はじめてリスク・トレードのチャンスが巡ってきている。

ギリシャ問題が一段落すればリスク・トレードが復活する。

さて、そのギリシャに対してドイツが支援するということが決まりました。
ギリシャのデフォルト・リスクが無くなった以上、このまま一本調子で
ドルを買い進むことは困難です。ドル安局面で価格が上昇する資産、
具体的にはゴールドや原油や新興国株式へ投資する戦略のことを
リスク・トレードと呼びます。あくまでトレーディング・ベースでの
話ですが目先は久しぶりにリスク・トレードが復活しやすい環境に
なるだろうと考えています。