twitter をトレードにどう生かすか?

機関投資家が享受していて個人投資家に与えられていないもの、
それが何だか皆さんはご存じですか?

それはマーケットのことについて「ああでもない、こうでもない」と
ディスカッションできる「場」です。

機関投資家のところへは証券会社の営業マンやトレーダーから
じゃんじゃん電話がかかってくるので自分が見落としていた材料や、
或るニュースに対する様々な解釈を聞く事ができます。

逆に証券会社の人は機関投資家の意見を聞いて市場の受け止め方を
悟ったりするのです。

つまり双方向のやりとりから両方が共棲的(symbiotic)なメリットを
享受しているわけです。

それでは個人投資家はどうか?と言えば、帰宅後パソコンの前に座って晩酌を
傾けながらトレードをするのはいいけれど、流れてくるいろいろなニュースの
うち、どれが重要で、どれがどうでもいいか判断がつきかねる場合も多いです。

相場の地合い全体が強気に傾いているのか、弱気に傾いているのかも
わからないし、好ニュースにそのまま順張りで乗って行って良いのか、それとも
売り向かうべきなのかを判断できるようになるまでには長い経験が必要です。

そんなとき、自由に意見交換できる場があればポジションを建ててしまう前に
他の市場参加者のリアクション(反応)をうかがい知ることが出来るし、
みんなのやりとりを傍から静かに眺めているだけでも勉強になります。

いろんな意見がたたかわされている様子を見て、時には自分もそれに参加する
ことほど上達を速めることはありません。

この機会が無いばっかりに損してもひとりで悶々と悩み、家族にも打ち明けられず
苦しい日々を過ごしたり、逆に実力も無く、まぐれで勝ったのを
(俺様は相場が上手いぞ)と得心し、後で身の程を超えた大きな間違いを
やらかしたりなど、いろいろな困難に直面するわけです。

その意味で個人投資家は明らかにこれまで不利でした。

僕がTwitterに期待を抱いている理由はそういう個人投資家の「情報落差」
を埋める、強力な最終兵器にTwitterは成り得ると思うからです。

でも最初に断っておくと、Twitterで得られる情報が正しいとは限らないという
ことです。Twitterで取得できることは、自分の前にポンポンといろいろな
見方が提示されるだけであり、当然、その見解の多くは間違っているのです。
でも(ふうん、ああいう考え方もあるし、こういう考え方もあるのか)と、
起こっている物事のレンジ(幅)というものが把握できるのはありがたいです。

また他人に自分の考えをぶつけてみることで自分の考えの正しさを確認したり、
自分の考えの足らなかった部分を発見したり、場合によってはコロッと
正反対の立場に意見を変える必要性を認めたりすることもできるのです。
つまりsound board(共鳴盤)としてのTwitterの役割というのは重要です。

それから何が今、大多数の投資家にとって大事なイシューとなっているか、
旬な話題をたちどころに察知できるのもTwitterのいいところです。
皆が話題にしていることは何度もRT(リ・ツイート)されるので
嫌でも自分の目に入ってきます。

(エッ!?マイケル・ジャクソンに何かあったの?)

とか、そういう話題はどのメディアよりTwitterが早いです。

もちろんTwitterの問題点もあります。

その最大のものはTwitterというメディアは情報が整理されておらず、
最初はどこから始めて良いのかわからないし、やっていてもちっとも
楽しくないという声も多いです。

またそこで交わされる意見は玉石混交であり、
ふつうカオス的な様相を呈しています。

でも本来マーケットというものはカオス的なものであり、
その意味では株式市場や為替市場の価格形成のメカニズムは
Twitterでの一見無秩序なつぶやきの嵐と相通じるものがあるのです。

Twitterには不必要なノイズが多いという批判もあります。

これは確かにそうです。

でも不必要なノイズばかり出す相手はunfollow(フォロー解除)
すれば良いだけのことですから、
「ためになることだけつぶやくようにしましょう」
などと働きかけること自体がナンセンスです。

ためにならない、おもしろくない、共鳴できないつぶやきは自然に淘汰されるし、
他人の嫌がることばかりする利用者もフォロワーはぜんぜん増えません。

つまりTwitterは互助的であり、性善説に基づいたメディアなのです。

例えば相場の材料が出た時、自分がそれをどう解釈して良いかわからなければ:

「誰か助けてェ~!、これ教えてッ!」

と叫べば良いのです。すると誰かそのニュースの意味を知っている人が
すぐにつぶやいて、どう考えれば良いのか教えてくれます。
これは言わば人力(じんりき)グーグルのようなものです。

他のソーシャル・メディアの場合、フォローされたら、
フォローし返すという礼儀が重んじられます。
しかしTwitterの場合、そのへんのところは結構ドライであり、
沢山フォローされている人でも自分がフォローしている人の数は
とても少ない場合もあります。