イタリアワインのサイト
から「Grape Varieties」の A ~ C で始まる品種を見ると「C」で始まる品種のトップに CABERLOT カベルロという名前があります。
で、その詳細
を見ると、何と次のような説明文が載っています。コピーさせて頂くと
This grape is a natural crossing of cabernet sauvignon x merlot that derives from the Colli Euganei-zone in Veneto, where it was found in the 50's. It was named Caberlot in the 70's and later planted in Toscana, where the producer PodereIl Carnesciale makes a rare varietal-wine from this grape.
即ち 1950 年代にヴェネト州のコッリ・エウガネイ地区でカベルネ・ソーヴィニョンとメルローの自然交配によって生まれた葡萄で、1970 年代にカベルロと命名され、その後トスカーナに植えられたとあります。
ところがこの品種を謳っているのは実は一つの生産者だけで他にこの品種を栽培しているワイナリーは存在しないはずです。
で、Il Caberlot という名のワイン、何でもマグナムしか生産しておらず非常にお高いことでも有名だとか・・・ またこちらの情報
ではカベルネ・フランとメルローの間に生まれた品種と書かれています。
フランス原産のカベルネ・ソーヴィニョンと同じくメルロー・ノワールが自然交配などフランスでは聞いたことがありません。イタリアのそれもごく限られた場所で自然交配などまことに奇妙なお話であります。
それでは VIVC のサイトからペディグリーの検索でカベソーから生まれた品種を調べるとメルローとの接点がありました。
葡萄品種 CARMINE
カルミンと読むのでしょうか、似たような名前のハッカのタブレットを昔食べたように思いますが・・・ ところがカベソーとメルローとある後者が実は曲者であります。
父方に当たる MERLOT
は一般に知られる正式名称メルロー・ノワールとは異なる別品種です。
次に VIVC のサイトから同じくペディグリーの検索を使いメルロー・ノワールを調べると・・・
それらしき葡萄品種が特定できました。その名前とは・・・
自然交配なんかではありません、人工的に造られた品種でありイタリア原産でブリーダーの名前に因んだ名前が付けられています。
こち
らです。データベースに載っているのは BRUNI 452 、1947年にブライベート・ブリーダー Bruno Bruni 氏によって創り出された品種です。年代的にカベルロの登場時期とほぼ同じではありませんか。
母方にメルロー・ノワール、父方にカベルネ・フランの交配で出来た品種ですが、メルロー・ノワールは母方にMAGDELEINE NOIRE DES CHARENTES
と父方にカベルネ・フランから生まれた品種ですから、かなりカベルネ・フランの割合の高い、言い方を変えると限りなくカベルネ・フランに近い品種ではないでしょうか?
ですが、このブルーニ・452 という品種にカベルロというシノニムはありません。
またVIVCのサイトで CABERLOT というシノニムもしくは正式名称の葡萄品種は全く存在しません。
幻の葡萄としてその出自を秘密にしているだけではないのか?
イル・カベルロというワインを造っている生産者はその葡萄についてその出所を明らかにすべきと考えます。