クリュの名称「クレピー」を伴うヴァン・ド・サヴォワも同じく白の辛口スティル・ワインであり、昔は「AOC Crépy 」アペラシヨン・クレピーと単独のアペラシヨンを保有していました。
そのアペラシヨン・クレピーはヴァン・ド・サヴォワが制定されるずっと前の1948年4月29日に公布されました。その原本から現在に至るまで変わっていないのは栽培地域、即ちコミューンの名称で申し上げると Ballaison バレゾン、Douvaine ドゥヴェーヌ、Loisin ロワザンの3コミューンであります。

当時の原本によると葡萄品種の規定は Chasselas roux et verts と明記されているのです。

これらの名称 Chasselas roux と Chasselas verts ですがINAOの造語だと思われます。


当時通用していたシノニムは CHASSELAS FENDANT ROUX あるいは FENDANT ROUX それと FENDANT VERT のはずでシャスラ・ルーとかシャスラ・ヴェールという名称はシノニムとして存在しなかったはずです。

当時まで時代を遡ることは出来ませんが、その栽培面積だけを見ても 70ha 以上存在したと考えられ、単独のアペラシヨンを名乗れるための必要条件は満たされていたのでしょう。

レマン湖畔の他のクリュは今までご紹介した通り(リパイユはトノン・レ・バンの18ha、マランはマランとピュブリエの15ha、マリニャンはシエの僅か7ha)非常に小さい訳ですからクレピーは群を抜いて大きなクリュであったことが分かります。

バレゾンドゥヴェーヌロワザン の詳細はそれぞれのリンクをご覧下さい。バレゾンからマリニャンのあるシエまでは 5km、またバレゾンからドゥヴェーヌ、ロワザンまでの距離はそれぞれ 2km とごく近いことが分かります。

現在のヴァン・ド・サヴォワ・クレピーも葡萄品種規定はシャスラ・ブラン種 100% の場合が殆どで他の品種はAOC規定にはあるものの、使われることはないそうです。

総括です、レマン湖の畔のクリュは北からリパイユ、マラン、マリニャンそして最大のクレピー、いずれも非発泡性(スティルワイン)の白ワイン、葡萄品種はシャスラ・ブランであります。