昔のワイン大学の記録は「書院」という名のワープロに備えられていたフロッピーディスクに保存してありますがカメラと言うモノがまるで苦手だったため写真は殆ど残っていません。
と云うのもワイン大学途中からご参加の上町大地にお住まいのご住職が写真の専門家のため料理の写真やワインの写真は全てお任せしておりました。
またラベルの収集趣味もありませんでしたので会員の皆さんにお持ち帰り頂いておりました。
箕面山麓に住み着くようになってからの記録は整理してあるはずですがそれ以前の記録は何処にあるか見当もつきませんでした。しかし今日、会社で処分寸前の書類の中からいつの間にか迷い込んでいたレストランのメニューが出て来ました。
その中に私が好んで飲んでいたアルザスのエチケットを発見! ご覧の通りトリンバックのクロ・サン・チューンの70年代と80年代のエチケットであります。
当時アルザスと云えば世界的にはアメリカの評論家の薦める「Domaine Zind-Humbrecht」だけが脚光を浴びており、我が国に於いては甘い「Hugel」や「Leon Beyer」だけが持て囃されておりました。
私はアルザスは好きなワインでしたがこれらの生産者のものはどれをとっても全て甘い。1976年のフランス旅行で初めて出会った辛口のアルザスを求めて再びフランスへの旅を決意したのであります。

これらのラベルから恐らく1987年から1988年に飲んだものと思われます。70年代の2枚のラベルにはシャトー・アンド・エステイトの文字が見えますので恐らくLAで買ったワインだと思います。
一般にアルザスの辛口ワインはアメリカ人の受けが悪く、甘くなければ売れないというのが定説でありました。
しかし当時このクロ・サン・チューンをワインリストに見つけたのは何と豪華客船のレストランでのこと。
世界を旅する舌の肥えた客を満足させるワインとして大変貴重だったとのことをソムリエから伺いました。
アメリカの雑誌ワイン・スペクテイターに大きく取り上げられたのは1990年前半のことだったでしょうか、やっと陽の目を見たアルザスの辛口醸造元、しかし世間一般に旨いと認められたらワインの方向性が変わってきたように私は思います。