8v0205.jpg好みのワインの一つです。著名なアペラシオンを冠するブルゴーニュは別として比較的名前の通っていない例えばサン・ロマンとかラドワ、ペルナン・ヴェルジュレッスなどと同じくこのマルサネも普通話題に取り上げられることはありません。実はこのワイン最初にご紹介したのはヴィンテージが2000年のこちら です。またINAOのHPからマルサネに関するアペラシオンの詳細についてはこちら をご覧下さい。


マルサネをINAOのHPで探すと単なるマルサネとマルサネ・ロゼが見つかります。元々ロゼで有名な生産地なので「マルサネ・ロゼ」が独立してアペラシオンを名乗ることが出来たのでしょうね。


ところがこの独立は1987年から1989年のことで、以前は単なるブルゴーニュと同じ扱いで「ブルゴーニュ・マルサネ」また「ブルゴーニュ・ロゼ・マルサネ」の名前しか名乗ることが出来ませんでした。いまの「ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ」などと同じ扱いであります。
アペラシオンの独立運動(?)が盛んなのは以前にも申し上げた通りシャブリ近郊でありますが、肝心のコート・ドール地区では最近では殆ど新顔を見ません。


さて新しくリリースされた2006年はどんなワインに仕上がっているのでしょうか?


エチケットをよくご覧頂くと2000年ヴィンテージの物 とちょっと違う事がお分かりになるはずです。

お分かり頂けたでしょうか? 余計なことが書き加えられています。いつも申し上げることですが昔から有機農法無農薬栽培に拘るところは敢えてエチケットには何も書かないのが一般的なのです。やれ「有機だ」とか「エコセールでございます」と謳い文句を掲げる生産者にろくなワインなし! 


で、エチケットは気に入らないもののとりあえず開けようと思ったらコルクが途中で折れてしまいました。キャップシールはワインレッドのビニルコーティングのアルミ製で、トップには二つの孔が開いてます。コルクは長さ45ミリの天然物ですが何せ孔が粗雑すぎます。コルクの側面には枠で囲んだ中に生産者とアペラシオンそしてヴィンテージの2006の表示がありますがもう少しコルクの質を上げて頂きたい


文句ばかり書いていますがグラスに注ぐと意外にもスカーレットに近い紅色を呈しています。ビオ系によくある濁りはありません。香りはまさしくマルサネそのものと云うか品の良いピノのアロマ。味わいは刺激的な要素が全くありません、ごく自然な味わいで素直であります。


黒毛和種4番宮崎産の鞍下の一部、ネジと呼ばれる部分の薄切りでタマネギとピーマンをソテーして青椒牛肉絲に。別に仕込んだハヤシライスのソースをスープ代わりにワインと合わせましたが実に良く調和します。

ワインは瓶底に僅かながら澱がありますのでデカンタした方が良いでしょう。推定蔵出し価格7.85ユーロ、10ユーロまでのワインとしてはよく出来ている方ではないでしょうか? 今すぐ飲んでも問題ありません。