ラ・シャブリジェンヌのグラン・クリュであります。先日はレ・プルーズを試しましたが今度はレ・クロ。シャブリの町の北東方向に広がる特級畑の一番南寄りの部分がこのレ・クロであります。
シャブリの特級格付けに私はずっと以前から疑問を抱いておりますがその理由の一つにプルミエ・クリュとの価格差が激し過ぎることを挙げたいと思います。ワインに関心を持つ人達が世界中に増えた現在、まず飲んでみたくなるのが高級品、それも手の届く範囲に人気が集中するのは仕方ないことでしょう。もちろん世界中に金持ちが大勢いるわけで、最高級とされるボルドーのグラン・クリュ・クラッセやブルゴーニュの特級畑のワインの価格をご覧になれば今の異常事態をご理解頂けるはずです。
知らない人達は想像をめぐらせ「もっと旨いワインが必ずある」とロマンを語りたいわけで、売る側の人間にコロッと騙されてしまうのです。
知らない世界に踏み込んでみたいと云う気持ちも分かりますが、現実はそんなに甘いものではありません。高いお金を支払えば旨いワインにありつくことなど絶対にないと云うことを知るには随分時間がかかるのがこのワインの世界であります。
外観やコルクなど前回のレ・プルーズと同じコルクには主だったこと以外に L249A 8906 50 という印字があります。それにしても重いボトルですね、こんな重いボトルがシャブリに必要だとは私は思いませんが・・・・。
香りはレ・プルーズと二つ飲み比べないとその違いは判らないと思いますが、特徴的には洋梨、色は彩度の高い黄緑で味わい的には濃いミネラル分とかなり甘さを感じます。しかしこんなワインが推定蔵出し価格21ユーロするのは私には理解できかねます。手間暇かかるシャンパーニュの方がよっぽどお買い得と言えるのではないでしょうか? シャブリはどの生産者も同じことが云えるのですがプルミエ・クリュの中で美味しいモノを探すのがベストであり、グランクリュの価格があまりにも高過ぎると私は思います。
味わいで申し上げるとシャルドネの味密度ならペルナン・ヴェルジュレスの並畑程度、価格的には8ユーロそこそこでも同じ位のワインはあると云うことです。極論かも知れませんがシャブリ独特の風味が欲しいならこの生産者の並シャブリで十分でしょう。ユーロが高いこのご時世ですから何もこんなに高いグランクリュは必要ないと考えますが如何でしょう。
最近土曜日が楽しみであります。淡路島からやってくる魚屋さんが漁師と直接取引して天然河豚のルートが成立、旨い河豚を定期的に買うことが出来るようになったわけです。今日手に入れたのは1.5キロのオスで白子は申し訳程度、しかし分厚いとうとうみ(遠江)、うぐいす、上身にアラと好みに切り分けて貰い鍋に。骨の部分に身をそこそこ付けて切って鍋に入れると随分美味しくアラも食べられるし、上身は薄くそぎ切りにしてしゃぶしゃぶにします。とうとうみは一般的に湯引きにしますが、私は皮の部分を下にして餅焼き網で片面焼きにします。てっさは薄い目に引きますが、しゃぶしゃぶ用のはそぎ切りの方が弾力を噛みしめることが出来るのでお薦め。
鍋のベースは利尻昆布出汁のみ、頭や骨の付いた部分から河豚の旨味がたっぷり出ますのでとても美味しい雑炊が出来るのは云うまでもありません。