皆さんお元気ですか? 後4日で今年も終わりですね。本当に早いですね。50歳を過ぎると加速がつくのでしょうか?60歳になるともっと早くなりますね。後悔しないようにやりたいことはやることです。がんでもやれることはたくさんあります。来年はもっと旅をしようと思い、体調を整えていきたいです。

一昨日、森永卓郎さんにすい臓がんが見つかり、ステージ4とのことだったそうです。すい臓がんは、見つかったときにはすでにステージ4ということが多いようです。特に膵尾部がんは症状が出ないことが多いため発見が遅れてしまうとのことです。とりあえず仕事は続けてやり、新しい仕事は入れず、抗がん剤治療は通院で続けていくようです。森永卓郎さんと私はほぼ年齢的には同じですが、有している責任は全然違います。森永さんは、埼玉県にある大学の教授で私はよくその近くに行きますので親近感があります。

 

 

 

 私は最初ステージ2Bで手術し、1年半後に再発、6ヶ月後に肝転移が見つかりました。だから私も現在ほぼ同じ状態です。私は手術もでき、一度は希望があり、1年半まで転移がなかったのです。ただ今振り返ると、ひと月に1度の血液検査での腫瘍マーカーの結果を聞くのがつらくて、診察が怖かった。少しずつ腫瘍マーカーの数値が上がり始めたとき希望が絶望へと変わっていきました。このあたりが心理的にはピークだったと思います。それでもセカンドオピニオンで重粒子線の治療を聞いてそこに希望を置いていました。6ヶ月経ち主治医には転移なしとのことで、QST病院に行き転移があることを聞いたのです。重粒子線に全てを?かけていたところがあります。でも不思議と聞いた後、私も妻も思いのほか落胆はなかったのです。私たち夫婦は以前からクリスチャンで、神を信じ教会に通っていました。もう最後の砦として、全幅の信頼を神に委ねることにしたのです。そして時間の許す限り祈り続けています。すると以前は、主治医の口から決して出ることのなかったゲノム治療の話が出て、医師の方から慶応病院の話が出たのです。来年の1月慶応病院に行き、今後の治療について話し合ってきます。

 

 ゲノム治療での適応率は高くはありません。でも委ねています。以前書かせて頂いたケリー・ターナー著「がんが自然に治る生き方」の余命宣告から「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つの中のひとつ「どうしても生きたい理由」を持つがずっと頭から離れないのです。この9章に「わたしたちには心の底から生を渇望する理由。それは、わたしたちには生まれてきた目的がある、人生を目いっぱい、愛にあふれたものにしたいという目的があるからです。人生を最大限に生きたい。・・・「もちろん」。この文章です。

 また英検を受けようと決心したのは、同じ9章に「がん患者が死に意識を集中せずに、『どうしても生きたい理由』を持つなど他のことに意識を傾ければ、その人の余命は長くなり、再発のリスクは減り、副作用は少なくなるかもしれないことを数々の研究が示しているのです』とあったからです。

 

 

 最近部屋を片付けていて、学生時代影響を受けた謝世輝さんの「信念の魔術」という本がでてきました。この本は好きで影響を受け、その後の仕事等にかなり役立ちました。その中に「絶望視された病気がなぜなおるのか」というのがあり、こんな記述があります。「『死は自分が地上に為すべき使命を放棄するからである。自分はこの地上で為すべき仕事(使命)がまだあるのだ』と繰り返し、全心全霊で、心の中で叫ぶことである。そしてそれが可能なることを強く悟ることである」。この言葉が心に刺さったのです。私の生まれてきた目的、この地上で為すべき使命は?私には確かにあるのだ。やらなきゃならないことが、まだここで諦めては絶対いけない。特にすい臓がんになり、手術を受けられたのに再発し、重粒子線治療のあと一歩のところで再発し、最後のところまでいっても、もうダメだと思っても、生きていたらそれ自体が希望になるのではないか。その希望を持って何をするか?これは今後のお楽しみですね。少しずつお話ししますね。

 

 

 

 今日のみことば

 またイエスは道の途中で、生まれつきの盲人を見られた。弟子たちは彼についてイエスに質問して言った。先生。彼が盲人に生まれついたのは、だれが罪を犯したからですか。この人ですか。その両親ですか。イエスは答えられた。この人が罪を犯したのでもなく、両親でもありません。神のわざがこの人に現れるためです。

                                       ヨハネの福音書9:1~3

 

 これを読むと何か悪いことが起こるのは、両親でも、あなたのせいでもない。因果応報とはまったく関係ないとイエスは言っています。ただ神のわざがこの人に現れるためだと弟子に語っています。ここに希望があります。では私やあなたにとって、神の「わざ」とは何でしょうか? 宿題です。

 

 それでは皆さんに良いお年が訪れますようにお祈りいたします。