「卒業写真のあなたに恋しているよ……。」
[卒業写真 (MIDI版)]
作詞: 如月祐介
作詞日: 2018年2月8日 (火)
サークル: HAMSTERS
原作: 東方紅魔郷 〜 the Embodiment of Scarlet Devil.
作曲: ZUN
曲名: 紅楼 ～ Eastern Dream... (MIDI版)
サークル: 上海アリス幻樂団
公開日: 2025年7月12日 (土) ～ 2025年7月18日 (金)
メイリン「如月祐介が書いた『卒業写真』を読んでくれた人は、学生時代の初恋を思い出して懐かしい気持ちになったかもしれないわね。」
「彼は発達障害があって暗記重視の偏差値教育が全く合わず、授業が苦手で学校に行って勉強するのがあまり好きではなかったのよ。」
「ただ今のように孤独ではなかったし、学校には仲良しの同級生がいたから、そういう意味では遊び相手には困らずに楽しく過ごせたんだって。」
「その同級生を楽しませるために物語を書いては休憩時間に遊ばせたり、鉛筆とノートは勉強道具ではなく創作道具という扱いだったの。」
「ただ彼は自分を好きになってくれた女性たちがいることを知らず、卒業式でも第二ボタンの需要がなくてモテなかったと思い込んでいたのよ。」
中学校を卒業後の如月祐介
「親の世代がバブル経済で馬鹿騒ぎしたから就職氷河期になったのに、その被害者である子の世代を馬鹿にして全く模範にならなかったのよ。」
「特に低学歴の彼は社会では見下される存在で、他人と違う個性を持っていることも災いして仕事は長続きせずに様々な職場を放浪していたの。」
「そんな同調圧力で彼は普通を求められ、文系の才能を隠さざるを得ず、知性と感性を見抜かれることもなく埋もれた存在になったのよ。」
「更に重度の精神障害を発症したことで思考能力が低下し、何歳のときに何をしていたのか記憶から抜け落ちている期間があるほどなの。」
居酒屋での同窓会
「そして少し遅れて居酒屋に着いたら女性たちが大騒ぎして出迎えてくれ、何故かひとりだけ女性組に呼ばれて尋問されることになったの。」
「彼女たちの中には中学生のときに好きだったと言ってくれた女性たちもいて、第二ボタンの需要がなかった理由が本命だと分かったのよ。」
「実は卒業式の後に女性たちが彼の後を追ってきていたらしいんだけど、中学生くらいの年頃だと恥ずかしくて話せないのかもしれないわね。」
「ただお酒の席だったせいか女性に囲まれる彼の存在を快く思わない男性もいて、トラブルが発生して先に帰ることになってしまったのよ。」
「苗字が違っていても名前と面影で何となく誰なのか分かったし、子供の写真も写っていたから、彼は不思議な気持ちになって涙を流したのよ。」
「そんな彼が売れ残って独身になってしまったのは皮肉な運命だけど、恋愛や結婚じゃなくても成立する男女の絆があるのも事実だと思うの。」
「もう二度と彼女たちに会うことはなくても、彼女たちとの思い出を大切にして、自分が生まれた使命を果たすために努力したいんだって。」
