2001/10/14 森林伐採の楽のしいイベント「なるには塾」
梅木:日本には森が多いですが、逆に森の荒廃も問題になっていますよね。今回は長野で山づくりの活動をされている方々を紹介すると同時に、日本の森について考えてみたいと思います。
澤田:チェンソーで切っている音ですか?オートバイみたいな音ですね。
梅木:この音は山仕事として女性がチェンソーで木を切っている音なんですよ。
山仕事って、私が勝手に3KプラスYと言ってるんですが、きつい、汚い、危険で安い!という感じでどんどん山仕事の人が減っているんです。でも都会の人を中心にちょっと静かなブームになっているんですよ。
澤田:どうして木が安いんですかね?
梅木:一般的に言われているのは、海外から木がものすごく安く輸入されていて、日本の木を切っても人件費などを計算すると赤字になってしまい、どんどん林業に携わる人が減っているのが現状らしいんですよ。
澤田:なるほど、そうなんですか。でも木を切るのが楽しみってなんか不思議な楽しみですね。
梅木:日本は森の国って言われてますが、日本の国土の66,2%が森でなんと半分が森なんですよ。面積では2500万ヘクタールで、この面積は世界でも森林保有国としてベスト3に入るそうです。長野県ですと約105万ヘクタールで、長野県の面積の7割にあたるそうなんです。長野県は森の県なんです。森は手入れをしないといけないんですが林業従事者が激減しているんですね。どれくらい減っているかと言いますと平成7年のときのデータですが、実際に作業する現場の人で約1,000人しかいないそうです。これは特にピーク時の半分だそうです。また林業関係者全体で言えば3,570人です。
澤田:7割が森林の県でそれくらいの人しかいないということは、山に手を入れられないでほったらかしってことですよね。
梅木:いま森を切ったらいけないって風潮がありますよね。でも内情は全然ちがうそうです。ところで森林の価値をお金に換算したら日本の全部の森の価値は約39兆円の価値があるということなんですが、長野県の森ですと1兆円の価値があるそうです。
澤田;そんな価値があるのに手入れできないっていうことですか?なんかっもったいないですね。ところでなるには塾っていうのはどんな活動をしてるんでしょうか?主宰者の浜田久美子さんに聞いてみましょう。
浜田久美子さんインタビュー)『日本の山は手入れが必要』
なるには塾というのは、sunday(日曜日)の山守りに『なるには』、山が庭に『なるには』、山がきれいに『なるには』の3つの『なるには』にかけて作りました。なるには塾に参加している人たちは、みなさんチェンソーを使って木を切ったり、下草を刈ったりと基本的な山仕事の経験を持っている人たちなんですよ。ところが習った山の技術を活かす場所って何処にもなくて、どうしたら自分の経験を活かして、山を豊にしていけるだろうって考えたんですが、みなさん自分の山を持っている訳ではないですよね。でも山を持っている人は人手もお金もなく、手入れできなくて困っている現状があるんです。その場所に山作りをしたい人をドッキングさせたのが『なるには塾』のシステムなんです。いろんな情報を集めてみると、世界的には森林が減っているんですが、唯一日本だけは森林が増えすぎているという現状なんです。増えすぎているというのは木が混みすぎていて、木材の量は多くなっていて贅肉がついてる状態ですね。長野県は寒冷高地ということで、杉やくぬぎなど日本では昔から使われていた木材ではなく、から松がたくさん人工林として植えられていて、から松は建築用材として需要が低かったことから手入れされていない状態が続いていたんです。混みすぎていて光が入らない状態では木は太っていかないんですね。また土に光が当たらないと草花や低木が多様な植生にはならないんですね。
澤田:森を守るというのは手を入れないでそのままの状態にしておくことがいいのかなって思っていたんですが、浜田さんの話を聞いているとそうではないんですね。
梅木:特に人工林の森をみなさん見て欲しいんですが、どれも細いんですよね。高くはなるんですが、木は光が当たらないと太れないんですよね。特に土に光が当たらないと栄養のない土になって木にも栄養が行かないんですよね。
だから、木材としても使えなくて、生き物が生息できない死んだ森になってしまうんですよね。
澤田:森の豊かさって木だけではなく、多様な生物が生息していることなんですね。実際の参加者に聞いてみましょう。
参加者インタビュー1(男性)
参加人数が少ないので、いろんな細かいことを経験させて頂いて楽しいですね。森って外からみてこれは豊かな森だなって思っているのが、入って見ると良くない森だったり、逆によく見えない森が良かったりと、土の部分から木のてっぺんまでじっくりみて森を捉えることができて楽しいですね。また森の再生にも微力ながらお手伝いしているかと思うとうれしいですし、チェンソーで木を切るとスカッとしますね。ストレス解消にはもってこいの作業です。次も是非、参加したいと思いますね。
参加者インタビュー2(女性)
やはり人工林は手を加えて育ててあげないと、死んだ森になってしまうんだなと思いますね。長野の人に、なんでお金と時間を使ってこんな山仕事をしにくるのって聞かれるんですが、都会の人間にしてみれば、お金と時間を使わなければ山で遊ぶことが出来ないって答えるんです。山の仕事って嫌われモノなんですよね。でもほんとは楽しいんですよ。
梅木:参加者は16人くらいで、関東、関西から来ているんですよね。素人の人でもチェンソーは使えるんですよ。女性でも平気で使っていますからね。みなさんプチ山主(やまぬし)って呼び合っているんですが、私も是非、参加したいと思いましたね。
澤田:『日本の山には手を入れるべし!』ですね。
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