2034年、日本は米中の間でどう生き延びるのか | このままでは日本は危ない

2034年、日本は米中の間でどう生き延びるのか



中国が単独で
世界一の大国となるのは不可避である。
すでに日本はGDPで中国に抜かれている。

各種統計資料や予測から
長期展望において
中国は米国を抜いて世界一になる。

政治体制、中国共産党が云々ではない。
人口超大国は経済的に有利になる
のは経済学上からも言える。

いずれ
インドが世界一の人口大国に
なるのだが、
インドが世界の覇権国となるのは
まだまだ先のことである。

もっとも、
インド人には世界を制覇しよう
などという帝国主義思想はあまりない。

2010年から2020年の10年間の
インド滞在を経験して、
インドが世界を支配するのはまだまだ
先のことであると実感する。

まわりのインド人を見ていて
100%そう思う。

さて、日本はというと、
人口減少トレンドに入っているので
経済的には二流はおろか三流国に転落する。

その事実に対して
多くの日本人が
目をつぶって見たくないのは
わかるが、
残念ながら現実は、日本の衰退は
避けられない。

では、日本が
小国としてどのように生き延びるのか。

今後、アメリカは
もはや日本を支援し続ける
ことはないであろう。

いずれ米軍が日本から撤退するのは
時間の問題である。

東西冷戦の時代には
アメリカは
日本が共産化するのを避けるため
表面的には守ってくれ支援してくれた。

だから、
日本はアメリカの属国と化して
しまったが、

もはや時代が変わった。

中国の軍事力は2034年ごろには
米国と対等になると言われている。

2034年という書籍が
アメリカのベストセラーになっている。

これは、
米中戦争の勃発を描く小説であるが

中国が南シナ海でサイバー攻撃を仕掛け
米空軍機を無力化して撃墜することから始まる。

その後、
先制核攻撃を仕掛けるのは米国である。

米国が先制して
核攻撃を仕掛けるのは
非現実的であるとは言えない。

トランプ政権時代に
先制核攻撃も想定内であると
公表されている。

米国が中国の都市に核攻撃を行ったのち、

中国は報復としてサンディエゴに
核攻撃し壊滅させる。

双方の都市が崩壊し
数百万人の死者を出す。

その後、サイバー攻撃に優れている中国は
米国の戦略兵器システムを無力化してしまう。

コンピュータに頼る近代兵器戦では
サーバー攻撃には弱い。

この小説は元米軍士官が書いたが、
荒唐無稽な話ではない。

では、日本はその時にどうするのか。

日本人はナイーブすぎて
国際情勢に疎く、
日和見楽観主義的に最悪は起こらないと
淡い期待を寄せる。


2019年は私は
ベラルーシに5回も行き
現地の状況をつぶさに見てきた。

そのとき印象に残っているのは
中国企業の進出の多さである。

中国資本が入った
広大なミンスクの工業団地に
中国の企業が立ち並ぶ。

ちなみに、日本企業は皆無。

ベラルーシは中国の一帯一路の終着点だ。

日本の一部の保守言論人は
中国の一帯一路は
うまくいっていないと喧伝しているが、

この状況を見た限りでは、私には
そうは思えない。

うまくいっていないように見せて
着々と進んでいるように見える。

鄧小平が言っていた、
能ある者は爪を隠せ
ということかもしれない。

なにより驚いたのは、
地下鉄に乗った際に
若い女子学生が中国語を勉強していること。

それも一人や二人ではない。
カフェでも中国語の教本を抱えて
勉強している姿をよく見かけた。

つまり、これだけ中国が浸透していると
いうことだ。
中国シンパも多いだろうと想像した。

世界では日本の存在感は
どんどん低下していく。

インドは、
ヒマラヤで中国と争っているので
中国に対し敵意を見せる国民も多かったが、

それでも中国とのビジネスを行っている者も
多く見かけた。
中国製品の輸入も多い。

米中戦争が勃発した際に
インドは日本を守らないだろう。

インド人は親日ではあるが、
ビジネスライクだ。

将来、
米中の間に挟まれて日本の立ち位置は
どうするのかと心配になるが、

今の日本の政治家と役人は
将来的な戦略など持ち合わせていない。

民間人にしても同じ。

国際派と言われる企業家でも
せいぜい、
東南アジアやシンガポールなどで
ビジネスしてますと胸を張っている
くらいなものだ。

私は、好むと好まざるにかかわらず、
今後、重要で要注意な国は
中国とロシアであると考えている。

インドに滞在しているときは、
これらの国々に対しては
恥ずかしながら無知であった。

インドは西側の国であると
思われているようであるが、
実は旧ソ連とも非常に関係が深かった。
もともと、インドは社会主義国である。

インドの元軍人などと話をした際に
ソ連を度々訪問しているという話を聞いた。

確かに、モスクワ経由で
ベラルーシに行った際に
デリーからのモスクワ便に乗った際には
インド人観光客の多さに驚いた。

2034年といえば、
現在、生きている人の大半が
生きているはずである。

ということは、
大きな国際政治の混乱に見舞われる前に
いかに世界情勢を冷静に見て判断できる
人材を多く日本に育てるかが
生き残りの道であると思う。