プロレスは死んだと誰が言った!?~明るい未来は、橋本大地に託す~ | (株)ジオブレイン 公式ブログ <五反田の中心で、「ツモ!」をさけぶ>

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株式会社ジオブレイン 代表取締役社長 南部隆宏

4.29、東京・後楽園ホールにてプロレスリング・ノアの

「グローバルタッグリーグ戦2012(以下:GTL)」

の最終公式戦が開催された。

ノアの真骨頂といえるビッグマッチに、会場には2000人を越す

大観衆がひしめいた。


GTL決勝戦は丸藤、ヨネ組対秋山、齋藤組という誰もが期待する

至高の顔合わせ。

秋山・齋藤組は言わずもがな現ノアの最強タッグ。

迎え撃つ丸藤・ヨネ組は体格差では劣るものの、巧み・多彩な技の応酬により、

最後は丸藤らしい飛びつき式後方回転エビ固めで勝利を己の下に引き寄せた。


三沢無き後、丸藤は若いながら副社長というポジションで

経営とリング内を盛り立ててきた。その集大成がここにきて爆発。

3カウントと同時に会場は割れんばかりの大声援で大会は幕を閉じた。



しかし、忘れてはならない陰の功労者が同リーグには参戦していた。

ZERO1の橋本大地である。彼の奮闘なしにGTL2012は語れず、

今後のプロレス界を語ることはできない。



大地は、故・橋本真也の息子としておよそ1年前にデビューを飾る。

あれから100試合程度の経験を積んできたが、

決して目立った戦績は残せていない。

いや、最強だった父の面影はすら見えない。


ただ、彼には試合に負けても気持ちでは負けない闘志がある。



当リーグにおいて、大地は大谷とのタッグでエントリー。

3戦4敗とお世辞にも褒められた成績でもない。

最終戦となった4.29では森嶋、中嶋組という強敵相手に、

蹴られ、殴られ、森嶋の2mの高さから投げ技を食らう。

それでも弱冠二十歳の橋本は、巨体の森嶋を睨み返し

自分を奮い立たせ起き上がり、観衆はあの鋭く尖った

ナイフのような視線に引き付けられた。



ノアファンにすれば、ZERO1軍は外敵そのもの。

森嶋・中嶋組にブッつぶせ、と言わんばかりに声援を送り、

大地に罵倒を浴びせる。


だが、試合が5分、10分と経過し……

いつしか会場は大地への声援に変わっていった。


そう、打たれても立ち上がる青年に、誰もが自分自身を投影していたのだ。



そこで倒れていれば、それ以上痛い思いをすることはない。


実力差はわかっていても、最後の一瞬まで自分の持てる力を

出し切る気持ち。

それが大地のプロ意識であり、我々の心を動かす原動力だった。



勝敗という小さな尺度でこの一戦を測ることはできない。


なぜなら、あのとき彼が地べたを這い、睨みつけた先には

森嶋の鬼の形相が見えたのだろう。

しかし、私は橋本大地の目を通しプロレスの明るい未来を見たからだ。