11月14日は世界糖尿病デーです。
この日はインシュリンを発見したF・G・バンチングの誕生日です。
90年前まで糖尿病は不治の病でした。
当時、糖尿病を発病すれば約2年で亡くなっていました。
1921年、トロント大学でFGバンチングとCHベストは、
犬の膵臓からインシュリンを抽出したのです。
このインシュリンの登場によって
糖尿病で苦しむ多くの人を救ったのです。
11月14日は糖尿病のシンボルマークにちなみ
世界各地でブルーの灯りでライトアップされます。
私の住む町でも世界糖尿病デーを記念して
11月19日、新日鐵八幡記念病院糖尿病内科部長中村宇大先生による
「あなたの血糖 大丈夫?もう他人事ではない糖尿病」
と題する講演会がありました。
非常にわかりやすく、おもしろい講演でした。
日本の糖尿病及び糖尿病予備軍は2210万人で、
15歳以上の日本人(1億1030万人)の
約5分の1もの割合になります。
1991~2000年の日本人の平均寿命は、
男性77.6歳、女性84.6歳ですが、
糖尿病患者では、男性68.0歳、女性71.6歳と
男性で約10年、女性で約13年も平均寿命が短くなります。
またメタボは突然死のサインです。
内臓脂肪が蓄積すると、
脂肪分の取り過ぎは、脂質異常症(高脂血症)
糖分の取り過ぎは、耐糖能障害(糖尿病)
塩分の取り過ぎは、高血圧 を招きます。
これらは大血管障害を起こし、脳梗塞、心筋梗塞の原因になります。
ところで日本最古の糖尿病患者(記録が残る)をご存知ですか?
その答えは、平安時代の摂関政治の時代に
わが世を満月にたとえ、欠けるものなしと詠んだ藤原道長です。
御堂関白日記に病気のことが書かれており、
「しきりに水が欲しくなり、最近では昼夜の別なく、
口が渇き水を飲むが、食事は減っていない」そうです。
道長の一族には「飲水」が多かったということで、
生活習慣や遺伝の影響が窺がえます。