なんでもQ&A
Q.新聞紙上などで2008年の基準地価が発表されていました。
今年の基準地価の傾向と、今後の地価動向について教えてください。
A.国土交通省が発表した今年の基準地価は、
全国平均で住宅地では1.2%下落。
この下落幅は2005年から縮小傾向にありましたが
5年ぶりに下落幅が拡大しました。
商業地は2007年では上昇しましたが、
一転して0.8%の下落になりました。
今回の質問は、2008年の基準地価とこれからの地価動向についてです。
米国発のサブプライムローン問題の影響が本格化して、
今年に入ってから商業地を中心に急激に下落傾向が強まっています。
また、最近では、年初よりも更に経済危機が世界的に広まっています。
ここでは、今後の予想も含めて、考えてみましょう。
上昇地区が一点下落へ
基準地価は都道府県が毎年7月1日時点の価格を、
調査対象地点の収益性や周辺の取引事例などを参考に
1㎡あたりで判定したものを国土交通省が発表するものです。
今年は全国の住宅地や商業地などでは23,120地点が調査対象とされました。
全体の傾向は回答と表を参考にしていただくとして、
今年の傾向を表す典型的な例は港区と渋谷区ではないでしょうか。
この二つの区では、昨年は住宅地で20%、
商業地で30%を越える上昇率を示していたのに、
今年は一気に下落に転じてしまいました。
その他、住宅地では品川区、目黒区も
昨年20%超の上昇から下落になってしまいました。
これらは、外資を中心としたファンドなどの資金が
オフィスビルや賃貸マンションに流入していたものが
突然ストップしたことによって
地価の下落圧力が一気に高まったことを象徴しています。
バブルよりスピードが早い
また、この港区、渋谷区などに代表されるように、
昨年の上昇率が高かった都心に近い場所ほど
下落率が高くなっているということです。
これはバブルの時と同じような現象ですが、
その動きは、当時よりも急な動きとなっています。
つまり、バブル崩壊以降、
地価は十数年連続で下がり続けて、
世界的好況の影響を受けて、
ここ2年ほどやっと上昇傾向が見えてきたのに、
同じく世界的な経済後退の危機の影響で
一気に上昇分が元にもどったということでしょう。
それを裏付けるように、地価が下落していた地点では、
下落幅が小さくなっている地点も多く、
また、上昇幅が小さかった地点では
横ばいなどになっている地点も多くなっています。
年末までには方向性が
ということは「元にもどった」と言うこともできるのではないでしょうか。
外資の影響で地価が上昇する前は、
いわゆる正常な土地取引が活発に行われていて、
地価の割安感があった場所には、堅調な需要がありました。
つまり、ここ最近の急激な上昇の方が、
ある種の異常な状態で、
それが通常に近づきつつあるということです。
現状でも、一部の中古市場や底値感が出ている地域では
需要が高まっています。
住宅ローン金利も低く、
様子見の感がある不動産取引も住宅系に関しては
好転の時期が近づいているようです。