今月の注目<NEWS>
「土地の汚染、売主に除去責任」
足立区土地開発公社が1991年に私企業から購入した土地を、
「土壌汚染対策法」が2003年に施行されたのを契機に、
2005年に調査したところ、
基準を超えるフッ素が含まれる土壌があることが判明して、
公社は売主の企業に対して汚染土壌の除去費用を請求していたが、
今回、東京高裁で売主に除去費用の負担するよう命じる判決がされた。
<トレンド>
法律用語に「隠れた瑕疵」という言葉があります。
「瑕疵」とは、通常なら備えているはずのものがない状態を指します。
簡単に言ってしまうと「欠陥」と言うこともできます。
これが「隠れている」とは、目に見えない、
通常では判らない状態のことです。
このような「目に見えない、または、通常では判らない欠陥」は、
住宅の売買での代表的なものとしては
「雨もり」や「白蟻被害」などがあります。
これらは、たまたま売るまでは大丈夫だったけど、
売った後の雨や風によって、雨漏りがしたとか、
見た目では判らなかったけど、実は床下の白蟻の被害が進んでいたとか、
買主さんが住んでみないと判らないことばかりです。
こういった瑕疵がある場合には、
売買契約において何も取り決めがない場合は、
引渡し後でも、売主さんが、その瑕疵を修復しなくてはなりません。
今回の裁判では、売買契約が成立して引渡しが終わった時点では、
土壌汚染対策法という法律もなく、
フッ素が有害だという認識もなかったのに、
後からできた法律で、
その人体に対する有害性が認識されるようになった汚染が、
この「隠れた瑕疵」にあたるかどうか争われました。
今回の判決では、売主側にその除去費用を負担する義務がある。
つまり「隠れた瑕疵」にあたるということになりました。
今回のような、土壌汚染に限らず、法律が途中で変わって、
誰かが困るということは起こりがちです。