青森県東津軽郡外ヶ浜字三厩龍浜(41.2525 140.3418)
〇ここで見られる地学素材
◆湧水,地下水,水力発電所
〇何がおもしろいのですか?
◆海岸に勢いよく水が湧き出している.地下水が自然に湧き出している湧水に見えるが何か変だ.湧き出し口は一つで,どうやら丸い形で不自然なのが面白い.
〇水力発電所を発見しました.(竜飛地区小電力発電所:41.2532 140.3430)
◆海岸から少しは高いほうへ離れたところに水力発電所がありました.この水力発電所は青函トンネルに湧き出した地下水をくみ上げた水を使って発電しているそうです(建物の看板に書いている).くみ上げられた水は落差約13m,直径400mmの導水管を通して発電所に送り込まれ,最大24KWhの電力を作り出し,その電力はまわりのケビンハウスやバンガローで使われているそうです.
〇発電に使われた水はどこにいくのだろうか?
◆発電に使われた後で,発電所から排水された水は排水溝に流されているのですが,その排水溝が海までつながっていないことが判明.排水はどこに行ったのだろう?
〇排水の行方はどうなったのですか?
◆おそらく,海岸の湧水のところまで地下にパイプを敷設して流しているのだと思われる.つまり,海岸で湧水に見えたのは発電所の排水だった可能性が高いと考えられる.
〇湧水ではないということですか?
◆海岸で湧き出している水でないという意味では湧水とは言えないと思いますが,青函トンネルに湧き出した水つまり湧水をくみ上げた水という意味では湧水といえるのかもしれません.つまり,青函トンネルの湧水ということになりそうです.
写真1 発電所で発電に使われた水は,排水溝に流されるのですが,この排水溝は海まで到達しておらず,途中でなくなっています.おそらく海岸まで地下パイプで運ばれているのではないでしょうか.(Googleマップを利用)
写真2 水がものすごい勢いで湧き出している.でも,岩石の割れ目から湧き出している感じがしないのは,湧き出し口が丸っぽいから?.
写真3 湧水の湧き出し口.
写真4 青函トンネルの湧水を利用した発電所.竜飛地区小電力発電所という.
写真5 青函トンネルの湧水を汲み上げている場所.ここから発電所に送られるのだと思われる.この日は発電していないため排水溝に直接流されていた.
写真6 右に見える建物のところで排水溝が消えている,排水はどこに行ったのだろう?