位置 青森県西津軽郡深浦町田野沢汐干浜(40.7587 140.0321)

 

 

 

<ここでみられる地学素材>

◆凝灰岩,スカシカシパンの化石,

〇何がすごいの?

◆新第三紀中新世の化石がたくさん見られる.スカシカシパン以外にもたくさんの種類の化石がみられます.大部分の化石は壊れていて一部分しか見つかりませんが,よく探すと完全な化石も見つかるかもしれません.

〇この化石はなに?

◆スカイカシパンというウニの化石です.食用となるムラサキウニなどとちがって平べったい硬い殻を持っています.この殻が化石として残りやすい生物です.ウニの仲間なので体が5つに分かれています.特徴の5つの細長い穴も5つあります.

〇どんな生物ですか?

◆ウニの仲間ですが,ほとんどとげがありません,体の表面から裏面まで突き抜ける細長い孔が5つあります.これがスカシカシパンの大きな特徴です.現在のスカシカシパンは,海底の砂の中に浅く埋もれて生活しています.そして,海底の砂の中の生物の遺骸などの生物由来の物質を食べています.化石となったスカシカシパンも現在と同じような生活をしていたのではないでしょうか.

〇スカシカシパンの化石から何がわかりますか.

◆現在のスカシカシパンは,温帯~熱帯の暖かい海に棲んでいます.ですから,ここで見つかるスカシカシパンも生きていた時代は暖かい海に棲んでいたのではないでしょうか.青森県も暖かい海の時代だったと考えられます.特に中期中新世は暖かい時代で,東北地方の中部までマングローブがあった時代です.中期中新世細温暖期という時代があったのですが,ここで見られる地層のできた時代はそのころの可能性があります.

〇スカシカシパンマンとスカシカシパンの関係は?

◆スカシカシパンに興味を持った中川翔子が考案したキャラクターがスカシカシパンマンだといわれています.

 

1.ペンの左にスカシカシパンの表の殻が見える.5つある孔の一つが見えている.

 

2.ペンの左に細長い褐色のスカシカシパンの表の殻が見える.

 

3.スカシカシパンの表と裏の両面の殻が見える.上が裏の殻で,下に見えるのが表の殻と思われる.生きたまま土砂に埋められて化石になったスカシカシパンと思われる.

 

4.5つの孔のうち一つの孔がはっきりと見えている.表の殻の一部,孔に続く花びら模様も見えている.

 

5.スケールの下に2つのスカシカシパンが見えている.