<位置>埼玉県秩父市上影森  35度57分37.76秒 139度3分41.00秒

<岩石名> 武甲山をつくっている石灰岩

<何がすごいの> 秩父セメントの原料になっている石灰岩

<地図>

 

 

 

〇石灰岩はどうやってできたのですか?

石灰岩はサンゴ礁が岩石になったもので化石を含むこともあります。

・暖かな海にあった玄武岩でできた海山の頂上付近にサンゴ礁ができました。

・サンゴ礁は海洋プレートの動きによって海溝に沈み込みます。

・サンゴ礁を乗せた海山は、大陸プレートの下にくっつきます(付加します)

・地下深くの高温高圧の影響で,サンゴ礁は石灰岩に、玄武岩は緑色岩になります。

・付加した海山が隆起して石灰岩や緑色岩が山をつくります。

 

〇武甲山はどんな岩石でできているのですか?

武甲山は、海山のサンゴ礁だった石灰岩が秩父市街地から見られる北側斜面に、海山の緑色岩はその下と南側斜面には緑色岩(玄武岩)が分布しています。

 

〇鍾乳洞はどのようにできるのですか?

簡単にいえば,石灰岩が雨水に溶けてできます.石器岩の主な成分は炭酸カルシウムという物質です.この炭酸カルシウムは酸に溶けやすい性質があります.雨水は弱い酸性なので長い時間をかけて,ゆっくりと石灰岩の割れ目から雨水がしみ込んで溶かして鍾乳洞になります.武甲山には橋立鍾乳洞以外にもいくつかの鍾乳洞があることが知られています.

 

〇武甲山の石灰岩はいつ頃できたのですか?

武甲山の石灰岩中からコノドントといわれる原始的な魚類の歯の化石、山頂付近の石灰岩の下から二枚貝の化石が発見されており、中生代三畳紀(約2.5億年~2億年前)のものと考えられています。

小鹿野町の二子山の石灰岩は約3億年~2.5億年前(古生代石炭紀~ペルム紀)の山です。かつて、秩父古生層とよばれ石炭紀・ペルム紀の地層だと考えられていましたが,近年の研究で古生代の地層ではなく,中生代三畳紀~ジュラ紀の地層だと考えられている。