続成作用とは「堆積した泥・砂・れき・火山灰・生物の遺骸などの粒子が,長い時間とともに互いにくっついて固まっていくこと」とされています。
 学生の頃にはこんな感じで勉強した気がしていました。でもなんかしっくりこなかった。なぜ長い時間とともに岩石が硬くなるのか?。上記の説明だと、時間だけが続成作用の程度をきめる要因であるかのようで、続成作用のどんな過程で進行するのかついての説明がほとんどないのがしっくりこない原因でした。時間だけで続成作用の程度がきまるのには少し疑問があったのですが、その後あまり考える機会がありませんでした。そこで、最近続成作用についてすこし勉強してみました。
 さて、続成作用がよくはたらくためには、泥・砂・礫などの堆積物に地下深いところで高い温度・圧力が加わるという条件が必要なようです。ですから、十分に続成作用がはたらかない堆積物は、時代が古くてもあまり硬くなりません。白亜紀の砂岩や泥岩などでも、第四紀更新世の地層のように柔らかい地層があります。例えば、三陸海岸の久慈層群の中にはとても柔らかい地層があります。カキの殻の化石が入った砂岩ですが、カキの殻の化石がそっくりほぼクリーニングが必要でない状態で取り出せる感じです。取り出した化石を水洗いすれば、きれいな化石として取り出せそうなくらい柔らかいのです。
 そんなわけで、続成作用について調べてみました。
①化学的続成作用 堆積物の粒子の間の水に、堆積物からいろいろな成分が溶け出して、それが堆積物の粒子どうしをくっつけて硬い岩石に変えていくというものです。この時、水に溶け出して続成作用に関わる成分としては、二酸化珪素と炭酸カルシウムがあります。
このような続成作用を化学的続成作用といいます。
②物理的続成作用 堆積物の粒子どうしのすき間をせまくしていく作用のことです。主に上に重なった堆積物の圧力で粒子どうしが押しつぶされてすき間がなくなっていく作用です。学生の頃、続成作用の説明としては、主にこの作用で説明されていました。この作用だけだと、すき間がなくなっても粒子どうしが硬く固結しないのではないかという疑問がありました。これに、化学的続成作用が加わることで、岩石が硬く固結していくという説明で納得しました。
 堆積物はその上に新しい堆積物が重なることで、まず物理的続成作用を受けて粒子のすき間が小さくなります。次に、地下の温度・圧力が高くなると化学的続成作用を受けて粒子どうしをつなぎ合わせる物質ができて、粒子どうしががっちり固められます。これによって、硬い岩石ができるわかです。地下の深い所は、温度・圧力が高いので、地表ではあまり水によく溶けるとはいえないない物質(炭酸カルシウムや二酸化ケイ素など)が水に溶けます。その水の温度・圧力が下がると、それらの物質が水に溶けきれなくなって出てきます。この出てきた物質が、堆積物の粒子の間を埋めることで硬い岩石ができると説明されています。
 簡単にいうとこんな感じで説明できますが、実際には堆積物をつくる鉱物からある成分が水の中に溶け出したり、水の中から加わったりすると異なる鉱物になりますから、この変化を正確に表すことはとても難しいようです。ですから、続成作用は簡単に「堆積した泥・砂・れき・火山灰・生物の遺骸などの粒子が,長い時間とともに互いにくっついて固まっていくこと」と説明されるのかなと思いました。
とこんな所まで勉強しました。また、勉強したらアップしたいと思います。