ミスチル、髭dan、大江千里ときてBUCK-TICK。

ギターをはじめたキッカケがBUCK-TICKなのでいたって普通の感覚です。

私は、男はほとんどが精神的マザコン説をひっそりと唱えています。

皆んなが想像する「何をするにも母親に相談」「母の言う通りに行動」の様な極端なマザコンではありません。

産まれた瞬間に世界で誰よりも早く喜びの涙を流し、優しく抱き寄せ、母乳を飲ませ、眠りを見守り…。

自分の疲れもある中24時間それらを続けてくれる唯一の存在。

その愛情を受ける事なく産まれてくる命も存在するのが分かっているからこそ、自分に注がれた愛情を自覚した時から母親の存在は否が応でも大きくなってしまうのは極自然な事だと思う。


『さくら』

ボーカリストの櫻井敦司さんの母親がツアー中に亡くなり、この曲にその想いを込めたとても美しい曲。

収録されたアルバムには同じく母を歌った「JUPITER」という曲があり、こちらの方が人気が高いイメージだけど個人的には「さくら」を聴く事が圧倒的に多い。

同じアルバムに、しかも連続で母親をテーマにした曲が続くのは通常なら違和感を覚えるが、櫻井敦司さんの幼少期のエピソードを知れば不思議ではない。

終始淡々と、大袈裟なストリングスアレンジも無いのに桜が舞い散るようにひたすら美しく切ない。

私の母は70歳を越えても大きな怪我や病気も無く元気だが必ずその時はくる。

自分はその時に流した事のない涙を流すだろう。

ワガママで自分勝手な息子なのに、優しく静かな愛情を注いでくれたと思いにふける度に必ずこの曲を思い出すに違いない。