29歳のその人(想い人ではない)は大きな別れを7回経験したと書いていた。
実の父親だったり、育ての親だったり、親友の恋人だったり、10年連れ添った旦那さんだったり。
しかも、東日本大震災で被災して、大勢の親戚や友人を亡くされたようなのだ。
そして、人生は平等ではないと書いていた。
本当にそう思う。
若くしてそれだけ多くの別れを経験している人もいれば、私のようにほとんど経験していない人間もいる。
祖父母こそ存命でないものの、両親は健在で、52年の人生で大きな別れといえば、猫との別れぐらいしか思いつかない。
私は恵まれているのだ。
異様についているのだ。
日本に生まれただけでも幸運なのに、比較的裕福な家に生まれたのだから。
もちろんこれまで書いてきたように親に問題はある。
でも、成人した後も立ち直らなかったのは私の責任だ。
それを親のせいにするのは甘えだ。
ということに気付いた。
それだけでも吉本ばななファンのその方のエッセイを読んだ甲斐はあった。