今回の手術は切開開放術というらしい。
名前は格好良いが、患部を抉り出して、回復は人間の再生能力に委ねるといった術式である。私の体超頑張れ。
手術室に運ばれる。
麻酔が効いているか再度確認された。太ももの方に保冷剤を乗せたのだろう、ひやっとする。
今度は麻酔を効かせている部位に乗せられた。何かが乗っていることはわかったが、冷たいという感覚はない。麻酔すごい。
点滴に鎮静剤が追加される。ちゃんと体内に送られているようで、少しの痛みと液体が流れてくる感覚がある。
漸く手術が始まったが、何をされているのか全くわからない。痛みはなく、作業してるなー、くらいの感覚。チョキチョキ、ジャー、といった謎の音が聞こえて来るが、意識がぼんやりしているせいか恐怖はない。(鎮静剤にぼんやりする効果もあるようだ)。ただ、自分の太ももが作業台になっているのはわかった。
医師の趣味なのか、手術の間ずっと嵐の曲が流れる。アイドルには疎い私が嵐の曲と分かるので、嵐ってすごいアイドルなんだなぁと感心していたら、米津玄師のIRIS OUTが流れてきた。何だこの選曲は、と突っ込みを入れ始めたところで手術は終わった。
「立派な管できてましたよ。」
小さな容器に、横2cm弱、縦8cmくらいのモツのような塊が入っているものを見せられた。管といえば管だけど、でこぼこしている。おお、これが私の体から出てきたのか。
麻酔のせいか妙にツボにくる。ゲラゲラ笑ってしまった。私の体、ご丁寧に頑張ってこんな要らない新しい内臓作ってたんか。人体の神秘じゃん。
持って帰っていいのか聞いてみる。折角私が製造したんだから保有しておくのもありだろう。
「悪い細胞じゃないか検査するんで、、。」
とやんわり断られた。そっか。残念。